この時計の“買うべき理由”は、自発光するインデックスと針。
両天秤の腕時計
文:並木浩一 写真:宇田川 淳

この時計の“買うべき理由”は、自発光するインデックスと針。

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BALL WATCH
ボール ウォッチ

ボールウォッチには他では満たせない、強力な“買う理由”がある。筆頭がこの「自発光マイクロ・ガスライト」の装備だ。一般的には蓄光塗料を盛るインデックスや針に、ボールウォッチではガラスのチューブを配置する。内側に蛍光塗料を塗ったチューブにトリチウムを満たし、放射線で発光させるのだ。普通の蓄光塗料では暗闇で徐々に薄れていく明るさが、マイクロ・ガスライトでは変わらない。
闇の中で常に時刻が読める機械式時計というのは、迷える背中を押す圧倒的なアドバンテージだ。さらに特筆できるのが、耐磁性と耐衝撃性でのハイスペックを誇るモデルの存在である。耐磁性能が80,000A/mならば、時計ファンの耳慣れた磁界単位に置き換えればほぼ1,000(ミル)ガウスということになる。耐衝撃性能では5,000Gs以上が、レディスモデルも含めたブランドの標準なのだ。
その前提でモデルを選んでいくと、まずは「エンジニアハイドロカーボンオリジナル」。フラッグシップ・シリーズの最新作は、マイクロ・ガスライトを2枚のダイヤルで挟み込んだサンドイッチ構造で、自発光するドットやトライアングル形のインデックスが実現している。リューズのセーフティロック、両側エクステンションを備えたブレスレット等の装備を加えて、ソリッドで精悍なダイバーズルックが魅力的だ。
一方、「エンジニアⅢアビエーター」はマットブラックの文字盤にアラビア数字、ノンデイト。ストイックで伝統的な航空時計スタイルを、自発光インデックスで仕上げる。
腕時計が庇うところなく着けられる精密機器であることは、ボールウォッチでは当然。独自のテクノロジーに優れ、スペックはどれも必要以上に高い。こうしたブランドの腕時計だからこそ、映え方を優先して選んで後悔がない。

  • エンジニア Ⅲ アビエーター

    ●自動巻き、ステンレス・スチール、ケース径40㎜、ケース厚13.45㎜、計14個の自発光マイクロ・ガスライト、耐磁性能80,000A/m、特許取得の耐震システム、耐衝撃性能5,000Gs、ねじ込み式リューズ、SSブレスレット、100m防水。¥231,000(税込)

  • エンジニア ハイドロカーボン オリジナル

    ●自動巻き、COSC認定クロノメーター、ケース径40㎜、針・文字盤に計15個の自発光マイクロ・ガスライト、耐磁性能80,000A/m、特許取得の耐震システム、耐衝撃性能7,500Gs、ねじ込み式リューズ、SSブレスレット、200m防水。¥308,000(税込)

ボールウォッチ・ジャパン TEL:03-3221-7807

この時計の“買うべき理由”は、自発光するインデックスと針。