【今月のPenお薦め3本】カルティエからIWCまで、「ブルースチール針...

【今月のPenお薦め3本】カルティエからIWCまで、「ブルースチール針」が象徴的なクロノに注目

写真:渡邉宏基、文:並木浩一

CARTIER[カルティエ]/パシャ ドゥ カルティエ。昨年デザインを刷新した「パシャ」コレクションに、自社製ムーブメント搭載のクロノグラフが登場。リューズとプッシュピースにはブルーシンセティックスピネル製のカボションを配置。道具なしでブレスレットを1コマ単位で調整できる「スマートリンク」、付属のグレーアリゲーターストラップに交換が容易な「クイックスイッチ」システムも採用。自動巻き、SS、ケース径41㎜、パワーリザーブ約47時間、シースルーバック、100m防水。7月発売予定。¥1,108,800(予定価格)/カルティエ カスタマー サービスセンター(TEL:0120-301-757)

針は時計の印象を決める重要なパーツだ。なかでも白文字盤にブルースチール針のコンビは、懐中時計の時代から続く、「高級時計」の象徴でもあった。純潔の白と高貴な青。色そのものにかかるシンボリックな意味もさることながら、「焼き入れ」の作業を伴うその仕上げ自体に、職人が手をかけた様子をうかがい知れるからだ。

針を錆びさせないためには、青焼きの技法が最も優れていると感じる。鉄の針を300℃前後まで熱していくと、小麦色から紫、さらには紺に変化していく。熱処理によってもたらされる酸化皮膜は、冷めてもそのまま残る。これを絶妙の色合いでとどめたのが、ブルースチール針。近年では安価な量産品だと塗装で代用するケースもあるが、防腐・防錆など耐久性に優れるのはやはり青焼きだ。

高級時計における揺るぎない地位を築いてきた「白と青」の組み合わせ。そのドレスコードをクロノグラフに載せると抜群に映えることに気づいたブランドは慧眼である。腕時計型のクロノグラフが姿を現したのは1910年代頃のことだから、100年かけて育ち、磨かれてきたスタイルといえる。

カルティエをはじめ、歴史と伝統あるブランドは、こうしたモデルのデザインに精彩を放つ。時代を超えて受け継がれてきた、その美の本質を捉え、新たな魅力を付加しているのだ。

IWC[アイ・ダブリュー・シー]/ポルトギーゼ・クロノグラフ。縦並びのツーレジスター、文字盤を大きく見せるスリムなベゼルなど、アイコニックなデザインのロングセラーモデル。ブルースチール製のリーフ型時分針、同色のアラビア数字インデックスのコンビネーションがクラシックな表情を強調し、白ダイヤルとの相乗効果で高い視認性を有する。シースルーになった裏蓋からはコラムホイール式の自社製ムーブメントを鑑賞できる。自動巻き、SS、ケース径41㎜、パワーリザーブ約46時間、アリゲーター革ストラップ、3気圧防水。¥907,500/IWC(TEL:0120-05-1868)

LONGINES[ロンジン]/ロンジン マスターコレクション。6時位置にムーンフェイズと12時間計、9時位置にスモールセコンドと24時間計、12時位置に30分計と月・曜日表示。さらに外周には日付表示を配し、それを指し示す半円のポインターデイトを装備した、トリプルカレンダーでもある。ギョーシェの美しい装飾の上に多針多表示を見事に配置した稀有なクロノグラフだ。ムーブメントは伝統的なコラムホイール式の制御機構を採用。自動巻き、SS、ケース径40㎜、パワーリザーブ約66時間、シースルーバック、3気圧防水。¥419,100/ロンジン(TEL:03-6254-7350)

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