世界初! 画面を「折りたためる」、革新的PCがレノボから登場

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    世界初! 画面を「折りたためる」、革新的PCがレノボから登場

    フルフラットで大画面タブレットとして活用するなどライフスタイルに合わせて使いこなそう。カバーは革製で、キックスタンドがあるので立てかけも可能。¥399,300(税込)

    世界初の画面折りたたみ式ノートパソコンだ。1980年代後半に、液晶画面とキーボードをヒンジ(蝶番)で折りたたむクラムシェル構造のノートパソコンが誕生して以来の、形の革命といえる。ディスプレイは有機ELを採用。フルフラットに広げると13.3 型のタブレットPCになり、多少角度を付けて開くと、下にキーボード画面、上にディスプレイというノートパソコンスタイルになる。テレビやスマートフォンでは折りたたみ式が最新トレンドだが、その流れがノートPCにもおよんできた。折りたたみ部分に光を当てると、2本の線がごく薄く見えるだけで、広げた形は完璧にフラットだ。完全にたたむと、数ミリの隙間ができ、ここにブルートゥース対応のキーボードを挟んで、携帯できる。

    それにしても、よくこんなものができたと感心する。開発に当たったレノボ大和研究所では大変な苦労の末、5年がかりで実現させた。同研究所は可変キーボードなど数々の画期的な発明で知られるが、折りたたみ画面は難物だったという。ヒンジ構造、有機ELの支持方法、熱処理に、寄木細工や三軸織物の発想や技法を取り入れ、試行錯誤を重ねた。真っ平らな画面を実現し、3万回折り曲げても問題がないことを実証したのである。

    形の革命とは、つまり使い方の革命だ。折りたたむと本の形になり、手軽に携帯できる。完全に開くとタブレットPCになる。手持ちでのプレゼンでは、角度を付け、手に密着させると快適だ。半開き状態にして本のように読書するのもいい。有機ELの画質がいいのでデジタルフォトフレームとしても最適だ。

    折りたたみ画面機構は、リモート時代の最もパワフルな情報機器のPCに、圧倒的な魅力を付与する。シンクパッドX1 フォールドは、PCに新たな未来を与えていると、問わず語りに話しかけている。

    ノートPCとして画面とキーボードに分けて使える。500万画素のカメラとレノボ モード ペンが付く。折りたたむとサイズが158.2×236×27.8㎜になり携帯しやすい。

    麻倉怜士
    デジタルメディア評論家。デジタルシーン全般の動向を常に見据える。近著に『高音質保証! 麻倉式PCオーディオ』(アスキー新書)、『パナソニックの3D大戦略』(日経BP社)がある。
    ※Pen本誌より転載