腰と尻のコリをみるみるほぐす、癒やしの座面。

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    青野 豊・写真photographs by Yutaka Aono

    腰と尻のコリをみるみるほぐす、癒やしの座面。

    長時間のデスクワークで疲れた腰や尻の筋肉をほぐし、疲れを取る優れモノ。¥21,600(税込)

    2019年4月からの「働き方改革関連法」の影響で残業を減らそうとする動きが高まっている。とはいえ、仕事が減るわけではないとしたら、集中力を高めてどれだけ効率よく働けるかが大切になる。そこで注目されているのが、セルフメンテナンスだ。心身の不調を自覚する前に疲れをなるべく早く解消できるように自分自身でケアしてこそ、元気に働けるというわけだ。
    マッサージクッションブランド「ルルド」を展開するアテックスから昨年秋に発売された「シャキッとエアマッサージシート」は、同じ姿勢でデスクワークを続ける人にもってこいのエアマッサージ器。エアバッグの配置や空気の入るタイミング、美しい姿勢を保つための構造を大阪体育大学と共同で開発し、腰椎をサポートする立体構造のシートを設計。コンパクト設計ながら、イスに置いて座るだけで腰やお尻の筋肉のコリや疲れをほぐして血行をよくし、正しい姿勢に導いてくれる。
    マッサージモードは、左右のエアバッグが交互に働き、体を揺らすように刺激する「バランスケア」と、4つのエアバッグが腰とお尻を同時に締め付けるようにつかんで力強くマッサージする「しっかりケア」の2種類。バランスケアのモードで使ってみると、骨盤をしっかり押されてキープされた状態でエアの力で太ももがぐっと押し上げられ、かなりハードな整体の施術を受けているかのよう。片脚がぐーんと持ち上がり、一気にエアが抜けて脱力モードになる。左右交互にリズミカルで複雑な動きが繰り返され、座りっぱなしで凝り固まった足腰がみるみるうちにほぐれてくるのが実感できる。腰も気持ちもシャンとする。
    シートを逆さまに置き、座る位置を変えるとまた違ったアプローチで脚の付け根からお尻のあたりを入念にほぐしてくれて快適だ。腰にもしっかりとシートが当たるので、ヒーターをオンにすると包み込まれるような温かさで癒やし効果がアップ。手を後ろに回してシートを持ち上げるようにすることで肩甲骨まわりもキュッと伸びて気持ちがいい。
    ルルドというと可愛らしいデザインのものが多いため、女性向けというイメージがあるかもしれない。しかし、シリーズ累計販売台数900万台を突破したほどの人気ブランド。本格的なマッサージができるプロダクトが揃うので、むしろ働き盛りの男性こそ十分満足できるアイテムといえるかもしれない。
    お尻の丸みに合わせたようなコロンとした形がどこか愛らしい。使われているファブリックは、ことに赤色はイチゴを思わせてユニーク。しっとりとした肌触りも心地よい。オフィスで使うのもいいが、自宅のリビングの床に置いて座椅子のように使うのもお薦めだ。

    グレーのほかレッドもあり。写真のように上下逆さまで使えば、脚の付け根もマッサージすることができる。

    神原サリー
    新聞社勤務を経て「家電コンシェルジュ」として独立。豊富な知識と積極的な取材をもとに、独自の視点で情報を発信している。2016年、広尾に「家電アトリエ」を開設。テレビ出演や執筆、コンサルティングなど幅広く活躍中。
    ※Pen本誌より転載