50s調ツートンのハートビートと、アールデコ系スケルトン
両天秤の腕時計
文:並木浩一 写真:宇田川 淳

50s調ツートンのハートビートと、アールデコ系スケルトン

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FREDERIQUE CONSTANT
フレデリック・コンスタント

フレデリック・コンスタントならではの魅力のひとつが、伝統的デザインの変幻自在な解釈だ。ジュネーブの高級ブランドとして名を馳せながら、実は1988年創業というスイスでは若手のブランド。歴史をリスペクトしつつ、新しいテイストで組み換えてみせる手腕は痛快だ。
そんなワークの成果が「クラシックインデックスオートマチックハートビート」。ツートンのカラーリングをお家芸の「ハートビート」に採用したシリーズに登場した新色は、日本限定だ。白とブラウンのバイカラーには、甦るミッドセンチュリーの流行が品よく薫る。円形に2色を重ねるブルズアイは、50年代の腕時計で大流行したデザインだ。インダストリアルの巨匠レイモンド・ローウィが手がけたラッキーストライクのパッケージを連想させる。そんな端正さを破調するように、本作はバランスホイールの鼓動を、文字盤に穿たれたスペースから見せる。フレデリック・コンスタントは、普通はケースバックに位置するバランスホイールの動きをはっきりと見せる、このデザインの先駆者である。
一方、「クラシックカレオートマチックスケルトン」は、さらに遡った20年代のアールデコスタイルを採るコレクションの新作だ。フランス語で方形を表す“カレ”は、その時期に登場した新しい腕時計の形だった。その歴史に連なるこのモデルは初のフルスケルトン、これも日本限定リリースである。文字盤はローマ数字のインデックスとミニッツトラックを残して切り欠き、ムーブメントの内部に視線を引き込む。
11時の後背でエスケープホイールの小刻みな動きが確認できるのも、ハートビートとはまた違った趣向。もちろんシースルーバックからも、精緻な機構を余さず見せる。ふたつの「クラシック」は、実はそれぞれに“プラスα”のテイストで魅せてくれる腕時計なのである。

  • クラシック カレ
    オートマチック スケルトン

    自動巻き、フルスケルトンモデル、SS、ケース径33.3×30.4mm、ケース厚9.71mm、オニオンシェイプのリューズ、インデックスとミニッツトラックを残した文字盤、パワーリザーブ38時間、カーフ革ストラップ、30m防水。¥239,800

  • クラシック インデックス
    オートマチック ハートビート

    自動巻き、SS+ローズゴールドプレート、ケース径40mm、ケース厚10.5mm、パワーリザーブ38時間、ラバーストラップ、50m防水、日本限定150本(他にダークグリーンのSSモデル187,000円も150本あり)、2020年6月初旬発売予定。¥220,000

フレデリック・コンスタント相談室 TEL:0570-03-1988

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