ふたつの楽しさ、味わうなら超薄型かレクタンギュラーか。
両天秤の腕時計
文:並木浩一 写真:宇田川 淳

ふたつの楽しさ、味わうなら超薄型かレクタンギュラーか。

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JAEGER-LECOULTRE
ジャガー・ルクルト

超薄型のラウンドと、シャープなレクタンギュラー。手首を華麗に見せるドレッシーな一本は、爽快な装着感で悩ましい二者択一を迫ってくる。しかもそれがジャガー・ルクルトであれば、結論を出すまでの検討事項はさらに増加するだろう。ステンレス・スチール製で極薄の「マスター・ウルトラスリム・デイト」と、細身でダブルフェイスの「レベルソ・クラシック・ラージ・デュオ・スモールセコンド」を並べられたら、どちらにも目が眩む。
そもそもジャガー・ルクルトは多才なブランドである。いままでに生み出した自社製ムーブメントは、なんと1200レファレンス。ひとつだけでも「マニュファクチュール」を名乗れる世紀に、その千倍以上を積み重ねてきた。さらにスイス高級腕時計のハートランドであるヴァレ・ド・ジュウ(ジュウ渓谷)にある自社工房には、180もの職種をもつ職人がいる。すべてをゼロから完成させるのが、ジャガー・ルクルトの「マニュファクチュール」の解釈である。しかも、納得のいく検査と調整を行わない限り決して出荷しないのが、同ブランドの流儀だ。優れた時計として、どれを選んでも後悔しない可能性がきわめて高い。
しかしながら生真面目なだけでなく、技術がスタイルの優秀さにつながる。流行の39mm径、しかも8mmを割る薄さの「マスター」は、ムーブメントの時点から「ウルトラスリム」を志向しているからこそ美しい。シースルーバックからのムーブメントを眺めるふたつ目の楽しみがある。
一方で、ケースに合わせてハンドもゴールドになった、「レベルソ」の最新バージョンもまた楽しい。表側にはスモールセコンドをフィーチャーしたレトロな魅力。裏側にはデイ/ナイトインジケーターを備えた第2時表示のブラックダイヤルと、こちらの見どころはそもそも“2倍”なのである。

  • レベルソ・クラシック・ラージ・デュオ・スモールセコンド

    ●手巻き、18KPG、ケースサイズ47×28.3mm、ケース厚10.3mm、42時間パワーリザーブ、時・分・秒(recto側)/第2時間帯の時・分・24時間デイ&ナイトインジケーター(verso側)、アリゲーター革ストラップ、3気圧防水。¥2,376,000(税込)

  • マスター・ウルトラスリム・デイト

    ●自動巻き、ステンレス・スチール、ケース径39mm、ケース厚7.8mm、シルバーサンレイ仕上げダイヤル+ポリッシュ仕上げのロジウムプレートインデックス、シースルーバック、ブラックアリゲーター革ストラップ、5気圧防水。¥896,400(税込)

●ジャガー・ルクルト TEL:0120-79-1833

ふたつの楽しさ、味わうなら超薄型かレクタンギュラーか。