5Gの能力をフル活用した、スマホの先陣。
家電コンシェルジュ
concierge 麻 倉 怜 士 Reiji Asakura
デジタルメディア評論家。1950年生まれ。デジタルシーン全般の動向を常に見据えている。巧みな感性評価にファンも多い。近著に『高音質保証!麻倉式PCオーディオ』(アスキー新書)、『パナソニックの3D大戦略』(日経BP社)がある。

青野 豊・写真
photographs by Yutaka Aono
シャープ アクオス R5G
AQUOS R5G 〈スマートフォン〉

5Gの能力をフル活用した、スマホの先陣。

今春開始とされる5Gサービス開始にあわせて発売される予定。価格未定

いよいよ超高速、大容量通信の5G時代が幕を開け、それにあわせ5G対応スマホが続々登場する。その嚆矢がシャープだ。ハイスピードな5G活用のアイデアにあふれた「アクオスR5G」を発表した。
第4世代のLTEと比較し、速度は100倍、容量は1000倍、同時接続端末数も100倍という5Gの能力。スマホが5Gになると、どんな御利益が見込めるか。

シャープは8Kの超高性能をスマホで活かす道を「8K」に見出した。2K映像の16倍、4Kの4倍もの高情報量映像は、現行のLTEでは伝送不可能だ。でも、もの凄く速い5Gならそれは簡単なこと。そこで、スマホでは初めて8K動画の撮影機能を搭載した。
「8K」はシャープが全社挙げて追求するテーマだ。撮影から編集、伝送、表示まで、すべてのプロセスを8Kで貫通する「8Kエコシステム」の実現に向けて邁進している。もちろんテレビメーカーだから8Kテレビをいち早く発売しているが、そこに映す8K映像をいかにたくさん確保するかが、焦眉の急だ。

日本では8K放送はNHKの一波だけだが、世界的には今後、ネットを通じて8K映像受信が盛んになる。YouTubeは4Kへの対応も早かったが、既に8K映像も多数。いまは、プロが撮影した本格8Kが中心だが、今後、アマチュアが撮った8K映像が主流になる可能性も。そこで、シャープはスマホに8K撮影機能を加えたのだ。

搭載されたレンズは3つ縦に並んでいる。上から52mm相当(35mm換算)の望遠レンズ(1220万画素)、120度の画角をカバーする19mm相当の超広角レンズ(4800万画素)、26mm相当の広角レンズ(1220万画素)が内蔵されている。これらを組み合わせてシームレスズームや、背景をぼかすポートレートモードも用意。このうち超広角レンズでは、横7680×縦4320画素の8K映像を撮影できる。センサーは4800万画素だから、8Kに必要な画素数は十分だ。実際に試作機で撮影してみたが、人工的な強調感が少なく、バランスの好適な鮮明な映像だった。さすがにレンズが小さいので、周辺のフォーカスは甘い部分もあるが、中央はしっかりとした描写が得られていた。こうして撮影した8K映像はそのままネットに上げ、伝送するのも可能(1分のワイド8K動画がわずか6秒で伝送可能)だ。

面白いのが「8Kフォーカス再生」。8Kは超高精細だから、その一部を拡大しても十分な解像力。そこで全画面再生モードで臨場感を楽しみ、一部再生モードで見たいところを拡大視という2通りの使い方ができる。8Kならではの楽しみ満載の先進スマホだ。

5Gの能力をフル活用した、スマホの先陣。

背面には、望遠、超広角、広角のレンズが並ぶ。これらがシームレスに連動し、本格的な撮影が実現する。

※Pen本誌より転載
5Gの能力をフル活用した、スマホの先陣。