大人の嗜みとして「歌舞伎」のことを知りたいなら、まず読むべきはこの一冊です。

  • 文:Pen編集部

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この数年、歌舞伎ファンではなくても、七代目市川染五郎をはじめ、尾上松也、中村勘九郎七之助、市川海老蔵、市川猿之助、中村獅童と、いままさに花開く若手たちの活躍ぶりを見聞きすることも多いはずです。

400年以上前に生まれ、いまなお、もっとも勢いのある男たちが繰り広げる古くて新しい美学に貫かれた総合芸術、歌舞伎。大人のたしなみのひとつとして、歌舞伎を知ることは必須といえます。

「PenBOOKS そろそろ歌舞伎入門。」(CCCメディアハウス刊)は雑誌「Pen」の歌舞伎特集(2015年)をまとめた1冊。歌舞伎の歴史に「基本のキ」、家系図、有名演目の見どころ、次世代を担う役者たち紹介、そして全国に残る芝居小屋までを網羅しています。いったい襲名ってどういうこと? あの隈取ってどんな意味があるんだろうか? いまさら人に聞けない、こんなさまざまな疑問に答えます。

また、45年にわたって歌舞伎を撮り続けている篠山紀信氏による役者たちの圧倒的な写真とエピソード、松竹を経て直木賞作家として歌舞伎の世界を描く松井今朝子氏の解説なども収録し、読みごたえたっぷりです。

「歌舞伎を観る時は、前日は早く家に帰り、お風呂で身を清め、朝早くに起きて一番いい服を着て出かける。<中略>ある種、神聖な気持ちで接すると、すごさがよくわかってくるし、楽しくなりますよ」。篠山紀信氏のこの言葉を胸に、歌舞伎への一歩をぜひ、踏み出してください。

『そろそろ、歌舞伎入門。』
ペン編集部[編]
※雑誌「Pen 初心者のための完全ガイド そろそろ、歌舞伎でも。」(2015年7月1日号)をもとに再編集したものです。
定価:1836円(税込)
https://pen-books-kabuki/