湯川れい子が選んだジョン・レノンの一曲は「ラブ」 。名曲の背景に流れる日本文化とは?

  • 文:梶原博子

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湯川れい子●1936年東京都生まれ。10代でジャズに興味をもつようになり、59年には「湯川れい子」のペンネームで執筆活動をスタート。音楽評論とともにエルヴィス・プレスリー、マイケル・ジャクソン、マドンナなど世界的ミュージシャンと親交を重ねる。作詞家としても『恋におちて』など、多数のヒット曲をもつ。

Pen最新号『ジョン・レノンを語れ!』の発売を記念し、期間限定でJ-WAVEの「STEP ONE」とコラボレーションした特別番組「Pen TALK ABOUT JOHN」がオンエア中だ。1月15日のゲストは、1966年にビートルズが来日した時にインタビューした経験をもち、ジョン・レノンが亡くなる直前まで親交があったという音楽評論家で作詞家の湯川れい子。

「ビートルズが初来日した際、彼らの特集号のインタビューのために宿泊先のホテルに行くと、ポールは本当によく面倒を見てくれたんですけれど、ジョンはほとんどソファの向こうのほうに座ったまま。チラッチラッと目が合っても、ぽんとそっぽを向いてしまって。最初から強烈でした」とジョンとの出会いを語った。

そんな湯川はジョンを、「その時の実際の生活や心情、社会的な情景に対して非常にアーティスティックな言葉を選んで歌をつくる詩人であり、哲学者」だと分析し、それが彼の魅力だと話す。

湯川が、特に好きなジョンの1曲として番組にリクエストしたのが「ラブ」。「この曲は、松尾芭蕉の俳句集から影響を受けて書かれています。端的に言葉を選んで、“愛”について歌っている。ジョンにしか書けない、ジョンだから書いたものです。オノ・ヨーコさんとジョンがいたからこの歌が生まれていて、日本の文化の匂いもする。そんなジョンの曲として『ラブ』をリクエストします」。ささやくように歌うジョンの歌声が、心に染みる名曲だ。

湯川はPen本誌でも、ジョンの魅力を存分に語ってくれている。「Pen TALK ABOUT JOHN」と併せて、Pen最新号『ジョン・レノンを語れ!』を手に取って、ジョンの世界により深く触れてみてほしい。


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ラジオ局J-WAVE(81.3FM)で毎週月曜〜木曜、9時〜13時にOAする情報エンタメプログラム「STEP ONE」。ナビゲーターのサッシャと増井なぎさが、働く人に役立つ情報と仕事が捗るGOOD MUSICを届ける。

Pen 2/1号『ジョン・レノンを語れ!』は 1/15(水)発売。
2020年はジョン・レノン生誕から80年、没後40年というメモリアルイヤー。なぜいまも彼のメッセージは心に響くのか。楽曲はもちろん、発言や私生活に至るまで波乱に満ちた人生を掘り下げ、その魅力の根源に迫る完全保存版。

J-WAVE(81.3FM)「STEP ONE」「Pen TALK ABOUT JOHN」

放送日時:2020年1月14日(火)~1月30日(木)の月曜~木曜 12時10分~12時20分頃
内容:Pen 2/1号『ジョン・レノンを語れ!』とコラボレーション。
毎回スペシャルゲストが登場し、ジョン・レノンのお気に入りの1曲を紹介しながらその想いを語ります。1月16日(木)のゲストは堀込泰行。

radikoでこちから聴くことができます。
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20200115121103
※聴取期限はOAから1週間以内

※この期間、「#ジョンレノンを語れ」を付けて、ジョン・レノンの想い出とともに
好きな曲をツイートすると、番組内で紹介されるチャンスが!

Pen Online最新号ページはこちらから → https://bit.ly/2sUdK8d
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