「津本式 究極の血抜き」を施した、“美味い魚”が食べられる店はこの3軒だ。

「津本式 究極の血抜き」を施した、“美味い魚”が食べられる店はこの3軒だ。

写真:小野広幸 文:佐野慎吾

「魚仕立て屋」津本光弘さんが考案した「津本式 究極の血抜き」という魚の処理がYouTubeに公開され、業界関係者や料理人に衝撃を与えて2年が経つ。この「究極の血抜き」を施した、独特の臭みやえぐみのない美味い魚が食べられる店を3軒、厳選して紹介する。


美味い魚を出す“いつもの店”、そうあるための方法論が「熟成」だった。──サカナヤアップ 〈東京・仙川〉

上野さん自身が血抜きを行い4日間、熟成させたニシンは、炭火の炉端焼きで提供。身がほっくりとして風味豊かで、固有の心地よいコクを感じる。「にしんの塩焼」¥1,280(税込)

2019年の4月に、調布市仙川駅の近くにオープンしたばかりの「サカナヤアップ」。店主の上野哲男さんは、独立する前は鮮度をウリにする魚系居酒屋で修業していた。だが、初めて自身で構えたこの店では、「津本式 究極の血抜き」を施した後、数日間熟成させた魚をメインに扱っている。

「鮮度抜群の活け絞めの魚もおいしくて魅力的ですし、一方で寝かせて旨味が増す魚があることも知ってほしいのです。私ひとりで少ないお客様を相手にするようなこの店では、熟成という手段はとても理に適っています。なので血抜きにより、魚が長く使えるのはありがたいです。うちの店は土地柄もあり、地元のお客様がほとんど。“珍しい熟成魚を揃えた面白い店”というよりも、まずは“美味い魚が食べられるいつもの店”であることのほうが重要だと考えています」

海がシケで魚が獲れない日でも、小さな町の小さなこの店では、常に美味い魚にありつける。

「究極の血抜き」を施した「刺身の盛り合わせ」。津本さんが直送した魚も交じる。取材時はハタ、タカノハダイ、ツブ貝、アナゴ、マダイ、メジナなどがラインアップ。2人前¥1,960(税込)

ネタケースには、その日お薦めの魚が豊富に揃っている。この日はメジナやアマダイなどのカマが各種500円で提供されていた上、生シシャモなどスペシャルなネタも並んでいた。

京王線仙川駅より線路沿いに徒歩5分。カウンター6席、小上がり2席、テーブル14席。宴会もできる。

店主の上野さん。大学卒業後、都内の魚居酒屋で10年以上修行。2019年4月に「サカナヤアップ」を開店。

東京都調布市仙川町1-10-18 
TEL:03-6321-6313 
営業時間:17時30分~23時L.O. 
定休日:不定休(おもに木曜休、年末年始も休業あり)

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