「純喫茶」好きの小谷実由とつくった「ギョウザソーダ」の...

新しい餃子の話。

vol.07

@togyother

「純喫茶」好きの小谷実由とつくった「ギョウザソーダ」のお味は?

アートディレクターの古谷萌、コピーライターの鳥巣智行、菓子作家の土谷みお、建築家の能作淳平が、料理人とは異なる視点から新しい餃子づくりに取り組む「トゥギョウザー」。4人が毎回、さまざまなゲストと会話しながら、これまでにない餃子をつくる。そんな活動です。

7回目のゲストは、モデルの小谷実由。喫茶店好きとしても知られ、純喫茶をテーマにした連載や洋服のプロデュースを手がけることから、この日は、こんな会話からスタートしました。

土谷 おみゆちゃんの趣味は純喫茶巡り。喫茶店好きということで。

古谷 喫茶店のどういうところに惹かれるんですか?

小谷 もともと、音楽や洋服も古いものが好きで。そういう昔のものを体感できる身近な世界が喫茶店でした。最初はコーヒーも飲めなくて、でも、通ってましたね。なんというか、特に内装が好きです。

能作 あの空間で、食べたり飲んだりするのが好きってこと?

小谷 というより壁が好きです。東京の有楽町駅の近くにある「ローヤル」。あそこの壁は、銅板なんです。銅板でできた、半円の幾何学模様が並んでて。好きすぎて、あの壁模様のシャツをつくったこともあります。

鳥巣 「純喫茶準備室」ですね。コースター柄のニットとか、いいですよね。あれはいつからやってるんですか?

小谷 一昨年から、「I am I(アイアムアイ)」さんというブランドと、喫茶店に着て行く服というテーマではじめました。もっといろんな人に喫茶店に行ってもらいたいんだけど、「ハードルが高い」とか「緊張する」という意見があって。だったら服をまずつくって、「今度行ってみようかな」と思うきっかけにしてもらえたら。喫茶店に行く準備をするためのプロジェクトという意味で、純喫茶準備室です。

鳥巣 喫茶店を開店する準備をしているという意味かなと思っていました。

小谷 純喫茶は神々しすぎて、自分でつくるなんてとんでもないです。

土谷 いまだかつて喫茶店で餃子のメニューって見たことないなという気づきもあって、喫茶店をテーマにトゥギョウザーをやりたい!と。それで、喫茶店愛が強そうな人って誰だろうと探していた時におみゆちゃんが浮かびました。今回のテーマは喫茶店とギョウザです。

ゲストの小谷を囲む、いつものメンバー。左から、建築家の能作、コピーライターの鳥巣、菓子作家の土谷、アートディレクターの古谷。

「朝はコーヒーじゃないと、目が覚めないんです」と小谷。コーヒーを飲みながら始まる今回のテーマは喫茶店とギョウザです。

ここで、4人がそれぞれ、あらかじめ考えて来たアイデアを発表。ゲストが最も気に入ったひとつを、みんなでつくって食べてみたいと思います。まずは、「今日はなんとなく、アイデアがかぶりそうな気がする」と話す、能作のアイデアから。

能作 僕のは、「軽食ギョウザ」です。ナポリタンとかオムライスといった、喫茶店の定番を餃子の皮で包みます。調べてみると飲茶って、喫茶店の起源みたいなものらしくて、清の時代の商人が集って商談するスペース。そこでお茶を飲みながら、パクッと手軽に食べられるものとして飲茶が誕生したとか。現代の日本の喫茶店のメニューを、飲茶化できないかと考えました。

能作のアイデアは、「軽食ギョウザ」。ナポリタンやオムライスといった喫茶店ならではの定番を包みます。

古谷 ナポリタン、いいですね。サンドイッチは、どうやって包むか考えないとですね。

続いて鳥巣のアイデアを。

鳥巣 僕も喫茶店の定番といえば? というところから考えました。ずばり「ギョウザソーダ」です。喫茶店といえばコーヒーとなりがちだけど、意外とこういうメニューをたのみたくなります。

鳥巣のアイデアは、「ギョウザソーダ」。メロンソーダに浮かべた餃子はいったいどんな味?

小谷 クリームソーダって、見てるだけで、いいんですよね。むしろ、運ばれてきて、テーブルに置かれた瞬間がピークというか。

土谷 わかるわかる。

鳥巣 クリームソーダーはビジュアル系ですよね。以前、「朝ごはんギョウザ」(トゥギョウザーvol.03 餃子のルールとは? 弁護士と考えた朝8時から食べたい餃子 ゲスト:水野祐 弁護士)でスイーツギョウザをつくったじゃないですか。あの経験があるので、課題は皮の固さだと思っています。今回このギョウザをつくることになるのであれば、皮と中身をどうするかはみんなと考えたいですね。

土谷 白玉粉で皮をつくって、その中にアイスを入れたらおいしいかも。

土谷のアイデアは、「ギョウザ生クリーム」。皮もない、生クリームを絞っただけという潔さ。

古谷のアイデアは「ギョザ」。ピザ生地で喫茶店のメニューを包んで焼いて、喫茶店で餃子を食べられるように。

土谷のアイデアは?

土谷 「ギョウザ生クリーム」です。どの喫茶店にもあるものを考えたら、生クリーム。ウィンナーコーヒーとか、パフェとか、カルボナーラとか、デザートにもお食事にも実はいろんなところに登場する、喫茶店に必ずある材料を使おうと思いました。生クリームが主役というか、生クリームを餃子の形に絞っただけのものです。

能作 ただ生クリーム。もう皮もないんだ。

土谷 プリンのオプションとして注文したり、もちろん単品で注文してもいいし、メインにも付け合わせにもなるようなものです。

小谷 別添えの生クリームですね。

土谷 考えたのは、喫茶店に来る人は、根本的に餃子なんて求めてないんじゃないかと。餃子って食中や食後の臭いも気になるところで、喫茶店にとっては、どうしても不都合な食べもの。だから、餃子気分を楽しめればそれでいいかなと思いました。

最後は古谷のアイデアです。

古谷 僕のはピザみたいな、「ギョザ」です。

土谷 サイズがけっこう大きいんだ。

古谷 カルツォーネっていう、餃子にも近い包み焼きのピザの中身を喫茶店らしく、ナポリタンやチーズが入っていてもいいかなと。僕も、喫茶店に餃子は合わなさそうだと思って、喫茶店に馴染むように。

能作 これは、コーヒーに合いそうですね。

小谷が選んだのは、出来上がりのインパクトが強そうなギョウザソーダでした。

鳥巣 アイデアが出揃いましたね。どれを食べてみたいですか?

小谷 飲茶との関係みたいな、歴史的エピソードには魅力を感じちゃいますね。でも、一番やられたと思ったのはギョウザソーダ。これが実際にあったら、インパクトがすごいと思います。

今日つくるメニューは、ギョウザソーダに決まりました。

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