この樽は自分だけのもの。静岡蒸溜所の“プライベートカスク”で、ウイスキー好きの夢を実現しよう。

  • 文:西田嘉孝

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ガイアフロー静岡蒸溜所は今秋、3年の熟成を経たシングルモルトのファーストリリースも予定。

若いウイスキー原酒を蒸溜所から樽ごと購入し、数年間にわたって熟成させた後に自分だけのウイスキーとしてボトリングする——。そんなウイスキーファンの贅沢な夢を叶えてくれるのが、ガイアフロー静岡蒸溜所の「プライベートカスク2020」だ。

オクシズ(奥静岡)と呼ばれる静岡県の中山間地域で2016年から稼働するガイアフロー静岡蒸溜所は、現在も続く日本のクラフトウイスキーブームの先頭集団を走る実力派。モダンでスタイリッシュな蒸溜所では、地元の杉材を使った発酵槽や薪での直火焚きポットスチルなど、世界でもここにしかない設備を使ったウイスキーづくりが行われている。

現在、静岡蒸溜所を運営するガイアフロー社の洋酒通販サイト「WHISKY PORT」で予約購入ができるのは、2020年10月1日から2021年2月28日までに樽詰めされるウイスキー原酒。同蒸溜所では、前述した薪直火蒸溜機の他、世界のウイスキーファンに知られる軽井沢蒸留所(12年閉鎖)から移設された蒸溜器も稼働する。モルトウイスキーでは一般的に2回の蒸溜を行うが、そのうち初溜(一度目の蒸溜)に薪直火蒸溜機と軽井沢蒸溜機のどちらを使ったか、さらにはアンピーテッドかピーテッドかという計4通りの組み合わせから、好きな原酒タイプを選ぶことができる。

新型コロナウィルスの影響もあり蒸溜所での試飲が難しい現在は、樽の購入者を対象に、2年以上の熟成を経た4タイプの原酒サンプルを比較できる「試飲セット」も用意。自宅に送ってもらってじっくり飲み比べた上で、最終的にどのタイプを選ぶかを決められるのも嬉しいところだ。使用される樽はすべてバーボン樽を組み直した容量50ℓのオクタブ樽で、想定ボトリング本数は700ml換算で約50本。価格はピーテッドタイプが¥328,900、アンピーテッドタイプが¥299,000、加えてボトリング費用や酒税・消費税などが別途必要になるが、一本あたりにすると概ね1万円以内と、高騰するジャパニーズウイスキーの相場からすると値ごろ感のある設定だ。さらにはオーナー特典として、化粧箱入りのニューメイク(200ml)や名入のオーナーズバッジなどのプレゼントも。

自分だけのウイスキーに酔いしれるのはもちろん、酒好きの仲間に声をかけて一緒に購入するのも楽しい試みになりそうだ。そんな「プライベートカスク2020」の申し込み受付は6月末日までの予定。期日前の売り切れもあるので、興味がある方はぜひ早めのご検討を。

手前が薪直火蒸溜機。こちらの蒸留機を使ったニューメイクはヘビーでパワフル、ほのかなスモーキーさや香ばしい甘さが特徴だ。対して、軽井沢蒸留機を使ったニューメイクは軽やかで華やか、フルーティなフレーバーが楽しめる。

ガイアフロー「プライベートカスク2020」

※プライベートカスクの予約について
現在受け付け中のもの(2020年6月末日締め切り)は、2020年に樽詰めをするもの。2020年7月からは、2021年樽詰め分を受付する予定だが、ウイスキータイプなどは毎年少しずつ変えている状況。

※消費税について
最初に振り込む¥299,000は申込金のため、消費税は含まれない。
ボトリング時に、諸費用と合わせてその時点の税率で計算。
商品サイトで「¥299,000(税抜¥272,818)」と記載されているのは、
サイト上の仕様によって表示されている状況。

詳細は下記HPを要確認
http://whiskyport.jp/shopdetail/000000001170/shizuoka/order/