イタリアの芸術作品「サルーミ」をご存知ですか?伝統と歴史ある食肉加工品を存分に楽しもう。

  • 文責:外川ゆい

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salumi(サルーミ)って聞いたことありますか? 塩を使用して加工したハムやソーセージなどの食肉加工品全般をイタリアではサルーミと呼びます。sale(サーレ)、つまり塩に由来します。その起源はきわめて古く、古代ローマ時代にプロシュットはさまざまな集まりや祝宴の席での主役となり、その後、商取引の際の通貨としてサルーミが用いられたこともあったほど。高い能力を発揮してサルーミの新たなアイテムを作り出していったノルチーノと呼ばれる職人達も需要な役割を果たしてきました。

プロシュット・クルード(生ハム)、サラミ、パンチェッタ、クラテッロなど、そのバリエーションの豊富さも魅力です。そして、イタリアでは実に31品目のサルーミが、幾世紀もの伝統に育まれた製品のみに与えられるプレステージの高いDOP(保護原産地呼称)とIGP(保護地理的表示)認定を取得している点でも優れた食材といえます。

下記のサイト内では、「サラミ巻き」「コッパとトマトのブルスケッタ」「温泉卵とカリカリパンチェッタ」といったレシピも公開中。簡単なアレンジでまた違った味わいを楽しむことができます。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

http://salumiamo.jp/

さらに、家庭の食卓ではもちろん、著名なシェフたちもサルーミを愛用しています。“The World’s 50 Best Restaurants Awards 2016”で第1位を獲得したミシュラン三ッ星レストラン「オステリア・フランチェスカーナ」のオーナーシェフであるマッシモ・ボットゥーラ氏もそのひとり。

今春来日した際には、服部栄養専門学校にて、イタリアのサルーミを使用したクッキングショーを開催しました。会場では、自身の料理哲学と共に、イタリアの食文化、サルーミの魅力を熱く解説。披露したメニュー「モデナからミランドラへ(コテキーノのズブリソローナ)」なども注目を集めました。

そのままスライスして盛り付けるだけでもテーブルに花を添え、簡単なアレンジでも上質な料理に変わる優秀な食材「サルーミ」。ぜひお好みのスタイルで、楽しんでみてはいかがでしょうか。