写真:中庭愉生 文:岡野孝次
脂のおいしさあふれる和牛を、ナチュラルワインと楽しむ学芸大学の「ビストロ11」
ビストロ11
学芸大学
旨味滴る徳島県産和牛ステーキ
和の素材を多用したフレンチ
飲み口のやさしいフランス産ナチュラルワイン
日替わりの黒板メニューに並ぶ、サラダやマリネ、グラタン、ステーキの文字。「ビストロ11」の魅力のひとつが、シンプルでわかりやすい品書きだろう。なかでも人気の高いメイン料理「徳島県産和牛のステーキ」は、肉を食らう醍醐味にあふれた一皿だ。外はこんがり、中はしっとりとミディアムに仕上げられたモモ肉からは、赤身の新鮮な旨味と香ばしくも甘い脂のおいしさがあふれ出す。「塩とコショウを振ってローストするだけ」と松浦真吾シェフは話すが、ジビエ料理で名高い長野「オーベルジュ・エスポワール」で磨いた焼の技術が光る料理だ。一方、タラのポワレには柚子、イカと香草のサラダにはあん肝ソースを合わせるなど、和の素材を多用する。
「目黒『ルヴェール・ヴォレア・トウキョウ』のシェフだった時、パリ10区の本店で数カ月、修業を積みました。本場の料理人がフレンチに日本の食材を使う姿を見て、感銘を受けたんです」
「赤蕪と鰆の粒味噌マリネ」には奄美大島の茶請け味噌を忍ばせて、コクと甘味をプラス。慣れ親しんだ和の味わいが、白バルサミコの酸味とハーブであるディルの爽快な香味と重なれば、たちまちワインのよきアテになる。身体に染みて、ほっと安堵するおいしさだ。
これら親しみやすい味わいに寄り添うのは、フランス産のナチュラルワイン。白ならシュナンブラン、赤ならガメイなど、飲み口のやさしい銘柄を中心にセレクトする。また白花豆を使ったモンブランは、コク深い甘味が酒を誘うため、左党なら最後までワイン三昧もいいだろう。
東京都目黒区鷹番3-7-13
TEL:03-6412-8223
営業時間:12時~14時30分(土、日)、16時~20時(月〜日)
不定休
※営業日時・内容などが変更となる場合があります。事前の確認をお薦めします。