“嗜好品”として味わう、ロエフ×カルーゾのミニマルなデザインスーツ

  • 写真:加藤佳男
  • 文:小暮昌弘

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写真:加藤佳男 文:小暮昌弘
TREND | 2020AW/101

“嗜好品”として味わう、ロエフ×カルーゾのミニマルなデザインスーツ

LOEFF × CARUSO / Minimum Single Suit

ネイビーの別注モデル。肩パッドも裏地もないアンコン仕様。¥154,000(税込)/カルーゾ フォー ロエフ(ロエフ 六本木店TEL:03-5786-0877)

日本では「スーツ=男性の仕事着」というイメージが強かったが、社会全体のカジュアル化により、いまでは楽しんで着こなす“嗜好品”としての要素が強まっている。ユナイテッドアローズから誕生したロエフが今季コラボしているのが、イタリアの老舗テーラードブランドのカルーゾ。数々の世界的メゾンからのOEMでスーツなどを手がける名門は、職人的な仕立てとコンテンポラリーさが共存するブランドだ。このジャケットの特徴は、ウエストの絞りをなくした「ZERO(ゼロ)」仕様のシルエット。胸ポケット、袖ボタンまでを排してミニマルなデザインに仕上げている。パンツもややワイドなかたちで、プリーツ入り。従来のイタリアのスーツとは一線を画した洒落感にあふれている。

袖ボタンまで省かれたミニマルなデザイン。今回紹介するモデルは、普通のジャケットに見られる胸ポケットまで省かれて、全体をモダンな印象に仕上げている。

これまでのイタリアブランドのスーツでは、両サイドにベントを付けたものが一般的だが、このモデルはシンプルにノーベントの仕立て。ミニマルなデザインを追求する姿勢がこんなディテールにも表れている。