1枚27,000円!英国サンスペル謹製、シーアイランドコットンの最高峰アンダーウエア

  • 写真:安達紗希子(CROSSOVER)
  • 文:今野 壘

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カラーはホワイトとネイビーの2色展開。ウエストのみにリブを配した英国式のボクサーショーツは、日本で言うところのトランクスに近いルックス。もちろん、昔ながらの英国製です。手前から、ホワイト、ネイビー各¥27,000(税込) 

大人が着るべきTシャツの話題になると、真っ先にその名が挙がる「サンスペル」。しかし、約160年続くこの名門ブランドが日本で知られるようになった当初、多くの雑誌が「英国最古のアンダーウエアブランド」と銘打っていたように、その本領は肌着にあります。そして、その究極系と言うべき逸品がこのボクサーショーツなのです。ルーツはブランド創業者、トーマス・ヒルの孫にあたるジョン・ヒルが1947年にアメリカを訪れた際、当時はまだ人気も認知度も低かったボクサーショーツを英国に持ち帰ったことに端を発します。それまでは野暮ったく古臭いものと思われがちだったボクサーショーツですが、ジョンの手によって洗練された上質なものへと生まれ変わり、以来70年以上、マイナーチェンジを繰り返しながらつくられ続け、世界中で愛されてきました。そんな功績をたたえ、2017年に生まれたのがここで取り上げたモデル。サンスペルでは約1世紀前から用いられている上質綿の筆頭、シーアイランドコットンを使った贅沢なつくりです。その着用感は、一言で表せば極上そのもの。目の詰まったなめらかなポプリン生地は肌に触れるとふんわりとやわらかく、汗をかいてもスッと吸い取ってくれるので蒸れにくく、着心地も見た目も清潔感が続きます。過剰な締め付けや動きにくさなどのストレスもなく、ずっと履いていたいと思わせてくれる心地よさです。上質さは、人にひけらかして誇示するよりも、まず、自分自身で実感して楽しむもの。最高級のアンダーウエアを選ぶということは、そんな粋な姿勢の証左だといえるのではないでしょうか。

通常のボクサーショーツではウエストのエラスティックバンドを裏から当てているのに対し、こちらのモデルではコットン地で包むよう縫製されています。肌への当たりがより優しくなり、締め付けの煩わしさもない、快適な穿き心地に。フロントは貝ボタンで開閉します。

サンスペルのアンダーウエアの進化と長い歴史の片鱗が伺える、過去のパンフレットなどの資料。時間をかけて素材や着心地のいい仕様を吟味し、たどり着いたひとつの形が、ここでフィーチャーしたシーアイランドコットンのボクサーショーツです。

一つひとつのアイテムは、商品と同じシーアイランドコットンのポプリン地を使った専用の袋に収納されて販売。手摘みで収穫されるこの素材は世界のコットンの供給量のうち、わずか0.0004%しか過ぎないということからも、その希少性がわかるはずです。

問い合わせ先/サンスペル表参道店 TEL:03-3406-7377