ポップアートの旗手、アンディ・ウォーホルが、ファッショ...

ポップアートの旗手、アンディ・ウォーホルが、ファッションアイコンだった理由。

文:小暮 昌弘 写真:宇田川 淳 スタイリング:井藤 成一
イラスト:Naoki Shoji

第2回 「ブルックス ブラザーズ」のボタンダウンシャツ

誰もが15分なら有名人になれる。いずれそんな時代が来るだろう——ポップアートの旗手、アンディ・ウォーホルの有名な言葉です。1960〜80年代に大活躍したウォーホルは、キャンベル・スープ、マリリン・モンローなどの作品で知られ、20世紀を代表する巨匠のひとりと言われています。絵画だけでなく、音楽や映画などのプロデュース、雑誌まで発刊するなどマルチメディアアーティストの先駆けとなった人物です。また、ウォーホルはファッションアイコンとしても知られ、多くのパーティやイベントで撮られた写真が残されています。意外にも着こなすアイテムはベーシックなデザインの名品ばかり。ボタンダウンシャツ、ジーンズ、ローファーなどが、銀髪のかつらをかぶった彼の手にかかると、まるで彼の作品のような斬新で、ポップなアイテムに見えてくるから不思議です。そんなアンディ・ウォーホルが愛した名品をひも解いてみましょう。

アメリカで栽培された超長綿のスーピマコットンを使い、アメリカ国内の工場で縫製されたモデル。2016年にリニューアルし、よりアーカイブに近いデザインにリニューアルしました。襟の芯地をソフトに、カフスを小さめにデザインするなど、改良が加えられています。¥20,520(税込)/ブルックス ブラザーズ

ブレザーにジーンズとボタンダウンシャツを合わせていたアンディ・ウォーホル。その彼が着ていたボタンダウンシャツはアメリカを代表するブランド、「ブルックス ブラザーズ」のものでした。
「ブルックス ブラザーズ」の歴史を記した書籍『GENERATION of STYLE』ではアンディを代表的な顧客のひとりとして紹介していますが、No10の品番で知られる白のオックスフォード素材のボタンダウンシャツを愛用していたと書かれています。またウォーホルは広告制作で得た初めての収入で白いボタンダウンシャツを100枚購入したという話が残されています。キャンベル・スープの缶や台所用品の「ブリロ・ボックス」を何度も繰り返し作品にサンプリングしたウォーホルですが、自身もいつも同じシャツ、しかも白のボタンダウンシャツを着ていたというのはとても興味深いエピソードです。
言うまでもありませんが、ボタンダウンシャツの生みの親は「ブルックス ブラザーズ」です。1818年に創業され、200年の歴史を誇る老舗ですが、1896年、創業者の孫にあたるジョン・E・ブルックスが英国でポロ競技を観戦しているときに、風であおられないように選手がユニフォームの襟先をボタンで留めているのを発見し、このシャツを考案しました。今でも当時とほとんど変わらないデザインで、しかもメイド・イン・USAのものが手に入ります。アメリカントラッドを象徴するシャツです。

リニューアル後は袖をロールアップしたときに綺麗に見えるように、カフスの幅がやや小さめになりました。ボタンが付かないシンプルな剣ボロは、昔ながらのデザインです。

シャツの両脇の裾には補強用のガゼットが入っています。これもリニューアル後に加えられたディテールです。

現在、オックスフォードのボタンダウンシャツはシルエットが2種類用意されています。エキストラスリムフィットの「ミラノ」と、スリムフィットの「リージェント」があります。

問い合わせ先/ブルックス ブラザーズ ジャパンTEL::0120-185-718

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