グラフィックデザイナー・永井ミキジが偏愛する"C級スニーカー"を語る。

グラフィックデザイナー・永井ミキジが偏愛する"C級スニーカー"を語る。

写真:加藤佳男 文:力石恒元 イラスト:阿部伸二(karera)

永井ミキジ(ながい・ミキジ)●1974年、兵庫県生まれ。グラフィックデザイナー。ロゴや広告、書籍の装丁など、幅広いジャンルのデザインを手がける。自身のマイナースニーカー蒐集をまとめた『C級スニーカーコレクション』がグラフィック社より発売中。

“C級スニーカー”とは、デザイナーの永井ミキジさんが名付けたひとつのジャンルだ。それが自身のスタンダードになって早20年が経つ。たとえば、Aというスニーカーがナイキなどメジャーブランドのヴィンテージだとすると、Bは店で買えるその現行モデル、Cはまったく知られていないマイナーブランドや一般的には出回らない企業の支給品だ。きっかけは、20代の頃に経済的な理由で欲しかったA級スニーカーに手が届かず、リーズナブルなC級スニーカーを手に取ったこと。

「気がついたら世間で知られていないスニーカーばかりを集めるようになっていました。ファッションに詳しい人からも『そんなの見たことない』と驚かれて、ますますスニーカーのコレクションが加速していき、これが自分の中では価値になるんだと確信しました。C級スニーカーは流行とは関係のない場所に存在しているけれど、デザインとして優れているものもあり、その裏に込められた製作意図も興味深い。メジャーブランドのスニーカーもいいけど、限定品やコラボモデルだとどのようにアップデートしていくか先が見えてしまうからつまらない」

自身で見出した喜びに出合うため、これからも探索は続く。

上:70年代のジョギングブームに登場したアメリカ・オレゴン発のオサガ。下:フランス軍で支給されていたキャンバススニーカー。脇に小さく生産社エーグルの文字が。

右:1976年に起きたカレッジブームで日本にやってきたUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の一足。アメリカのサッカニー社がもつブランド、プレップビルトが生産。左:国鉄がJRに切り替わった頃につくられたと思われるJR東日本社員用スニーカー。

※Pen2020年9/15号「あたらしい定番と、自分のための定番」特集よりPen編集部が再編集した記事です。

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