イタリアのハイブランドの「マルニ（MARNI）」が、スウェーデンの「ストゥッテルハイム（STUTTERHEIM）」とコラボレートして、グラフィカルな配色のコートを制作しました。 着て街中を闊歩すれば、振り返る人が続出しそうなスタイリッシュさです。このコートには機能面で大きな特徴があります。それは、防水性の高いレインコートであること。レトロな味わいのあるラバーコーティングの防水生地が使われ、おしゃれなムードと高い機能性が、一着の中で融合しています。

マルニをよく知るファッション通の人でも、ストゥッテルハイムのことは聞き覚えがないかもしれません。首都ストックホルムに直営店を持つレインウェア専門ブランドです。ですが、まだ世界的に知名度が高いとは言えません。彼らにマルニが目をつけたのには、確かな理由があります。それは、彼らのプロダクトに唯一無二の個性があるから。コットンの上にラバー（ポリ塩化ビニル樹脂）を塗った “ぬめり” のある生地は、海で働く漁師の仕事着にヒントを得て開発されたもの。さらに、レトロ一辺倒ではなく、モダンな印象があるのも個性の一つです。ブランド名はデザイナーの、アレクサンダー・ストゥッテルハイムの名に由来しています。彼がブランドを設立したのは、2010年とつい最近のこと。北欧生まれのまだ若いブランドだからこそ、トラディショナルでありながらファッション性が高い服を生み出せたのでしょう。

防水生地としてポピュラーな、オイルドコットン、ゴム引き、ポリウレタンコーティングなどとは異なる味わいを楽しめるコートです。ただし、ハイテクな防水透湿性素材の「ゴアテックス®」のような通気性はありませんから、日本で蒸し暑い季節に着るのはさすがに気合がいりそうです。秋から冬にかけて、そして春先まで愛用し、自分定番のワードローブに仲間入りさせてはいかが？