ロロ・ピアーナの新作に隠された、極上カシミアを堪能する4つの方法。

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    NEWSな服&小物

    Vol.27写真:安達紗希子(CROSSOVER) 文:今野 壘

    ロロ・ピアーナの新作に隠された、極上カシミアを堪能する4つの方法。

    左:グレンチェックのフーデッドジャケット。右:ソリッドな無地のドリズラー型。どちらもお家芸の最高級カシミアを用いながら、異なるスタイルと魅力を醸しているふたつのジャケット。のように見えるが、実は………。各¥755,700(税込)

    イタリアはクアローナでカシミアとウールに特化したテキスタイルメーカーとしてロロ・ピアーナが創業したのが、いまから95年前、1924年のこと。時は経ち、今日では高級服地の代名詞となっているのはご周知の通り。80年代には既製服の展開も始まり、90年代に馬術用のウエアを製作して以降は徐々にコレクションへと発表の仕方をシフトしてきた。ここでフォーカスしているジャケットもプレタポルテコレクションの新作ながら、世界で最も細いカシミア繊維を産出するヒルカス山羊から採れる最高品質のもので、生地メーカーたるブランドのルーツと矜持も存分に感じさせてくれる一着。“一着”といいつつ、冒頭の写真では2種のジャケットのように見えるが、実はどちらも同じ、ひとつのアイテム。そう、リバーシブルなのだ。さらに、あしらわれたフードは着脱が可能で表裏、フードの有り無しで、都合4通りの着方ができるという“超”が付くほどの汎用性をもつ。

    一方は、ロロ・ピアーナでは昨年から継続しているブリティッシュというテーマが反映されたプリンスオブウェールズチェック柄で、もう一方はカシミアのなめらかさが際立つ深いグレーの無地。トーンも近く、原料も共通ながら、表裏で表情がガラリと変わるのがお分かりいただけるはず。頂上ブランドのカシミアというだけでも動機としては十分だが、さらに4WAYともなれば、思いきって購入しない手はない。

    あくまでさりげなく表現された、プリンスオブウェールズチェックの表側。アームはスポーティで動きやすいラグランスリーブ。裾やフードもドローコードで絞れる設計だ。

    裏側の無地は、よりミニマルな印象が強め。フロントジップを開けると、さりげなく裏地のチェックが覗く具合も上品だ。すっきりとしたシルエットで、コートなどの中にも着込みやすい。

    やや低めの襟にジップでアタッチされたフードは、両面とも無地。もちろん本体同様のカシミア製で、直接素肌に触れる首元は心地よさを特に実感しやすいポイント。

    ロロ・ピアーナ「フーデッドジャケット」
    【価格】¥755,700(税込)
    【素材】カシミア
    【問い合わせ先】ロロ・ピアーナ銀座並木通り本店
    TEL:03-3572-0303