薄くして通気性を重視した「37.5 ゴースト ランナー ウルトラライト ノー ショウ タブ」¥2,530(税込)/ポイントシックス(サンウエストTEL03-3544-2751)
ここにまず紹介するのは、アメリカのソックスブランドの「ポイントシックス(Point6)」(記事冒頭と上の写真)。上質さに定評のあるニュージーランド産メリノウールの中でも繊維が細いファインメリノを、一足につき約60〜70%採用している。独自の「コンパクトスパン技術」で、毛羽立ちを抑え従来品から耐久性を25%高めた。2020年秋冬からは新開発の化繊の混紡により、吸湿・速乾性がさらにアップしている。
見た目のスポーツ感を生かし、あえて革靴を組ませてミスマッチを狙う着こなしも良さそうだ。ロング丈のモデルならクロップドパンツで足首から幾何学的な模様をチラ見せしてもいい。仕事着もスポーティな服装で間に合うテレワーク時代の足元は、遊び気分たっぷりでも許されるだろう。
メリノウールにナイロンやライクラを混ぜた伸縮性の高い「ライフスタイル ウルトラ ライト クルー」¥2,420(税込)/アイスブレーカー(ゴールドウイン カスタマーセンター TEL:0120-307-560)
よりシンプル好みの人にお薦めしたいのが、登山者によく知られたニュージーランドブランドの「アイスブレーカー」だ。メリノウールを専門に扱い、約100軒の自国の牧羊農家と直接取引する企業姿勢にも定評がある。Tシャツやパーカのような街と野山を行き来するウエアが多く、ラインアップの中にはソックスもあり、これもまた優れた出来栄えだ。
ほどよく薄手でオンオフ兼用で使い回せる。靴で隠れる箇所以外に目立つ柄やロゴがないのも服に合わせやすそうだ。スネの後ろ部分だけリブ編みにするといったフィット感の向上も、スポーツ系ブランドならではの工夫だ。
左はメリノ種の羊の原毛で、右は糸にしたもの。メリノウールは細く繊細な高級ウールだ。
※素材見本、及び、記事冒頭の羊写真協力:ゴールドウイン
国際連合食糧農業機関(FAO)の18年度の世界統計によると、ウール生産量の第1位は40万トン強の中国で、第2位は40万トン弱のオーストラリア。ニュージーランドは第3位の約13万トンで、クオリティの高い毛が安定供給されることから一流ブランドに好まれている。
ウールのソックスを長く愛用するなら、水濡れには気をつけたい。表面がうろこ(スケール)になった動物性繊維は、濡れると摩擦と熱に弱くなる。汗程度では問題なくても、洗濯となると話は別だ。ここに掲載したソックスはすべて洗濯機洗い可能だが、縮みやすい乾燥機や脱水絞りは避けるほうが安心だ。
ポイントシックスとアイスブレーカーの取扱いはスポーツ・登山用品店が中心で、各ECサイトでも購入可能。まずは一足手に入れて、その良さを肌で感じてみよう。