ZOOMの顔映りを印象よく! ウィズコロナ時代のメガネ選びを、アヤメのデザイナーと考えた。

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    vol.96

    ZOOMの顔映りを印象よく! ウィズコロナ時代のメガネ選びを、アヤメのデザイナーと考えた。

    構成、文:高橋一史 写真:青木和也 | 

    誰にでもいい印象を与える丸メガネ2本。写真右上は、アヤメデザイナーの今泉 悠さん。メガネ上から、「BEANIE47」¥49,500(税込)、「SPIKE」¥36,300(税込)/アヤメ(TEL:03-6455-1103)

    平日の昼間から自宅とその周辺にいる暮らしが当たり前になるなんて、一年前には想像もつかなかったことだ。思いもよらぬ形で働き方改革が進んでいる。ライフスタイルが変わったから、服装も見直したくなる。ビデオ会議用の装いが必要だし、ダラダラした服装ではヤル気が起きない問題も解決したい。そこで今回のファッション連載「着る/知る」は、人の印象を大きく左右するメガネで変化させる新しい装いを探った。

    ナビゲーターを努めてくれたのは、シンプルな服装を好むお洒落な男女に人気のブランド、アヤメのデザイナーである今泉 悠さん。 3つのシーン別にアヤメのラインアップから最適なモデルを選んでもらった。今泉さんはデザインするとき顔の一部としての美しさと、全身のファッションとの調和を入念に考える。美容師の資格まで持つ、美意識の高い彼の声に耳を傾けてみよう。


    ■シーン1 ビデオ会議


    ZOOMなどモニタ画面で対話する仕事用に、顔映りのいいメガネを探している人は多いだろう。相手が初対面のケースもあるから、顔の印象には決して気を抜けない。今泉さんが導いた答えは以下の通り。

    「丸メガネでキマリでしょう。優しい印象を与えられます。昔の日本人っぽいイメージがあるからか、ビジネスシーンではまだあまり浸透していないようですがお薦めです。僕はモニタ越しに人に会うときは、すっきりとしたメタルの丸フレームを掛けることが多いですね。クセのあるメガネで自己主張して、わざわざ敵をつくる必要もありませんから(笑)」

    丸メガネはファッション感度の高い人に愛用者が多い形だ。ぜひこの機会に仕事に応用してみよう。上写真の2本のうち、上はメタルとセルのコンビタイプ。セルのグレーの色に落ち着きがあり、メタルの知的なニュアンスも大人のムードだ。下のセルフレームは、上部だけがスクエアになったミックスフォルムが特徴。「これなら丸メガネ初心者でもチャレンジしやすいでしょう」と今泉さん。

    気分を上げつつ、人には褒められたい。

    ラフな服装のときも、ピリッとした表情に見せてくれる便利な2本。上から、「ANTOINE」¥41,800(税込)、「NEX AVⅡ」¥47,300(税込)/アヤメ(TEL:03-6455-1103)

    ■シーン2 デスクワークと近所外出


    家の中でひとりでいるなら、だらしない格好でも許されるのがリモートワークの良さだが、仕事のモチベーションが上がらないときもある。そうしたときに、強さのあるメガネを小道具に活用するのが今泉さんの流儀だ。

    「夜中にデザイン画を描くことが多いのですが、パジャマだと仕事の気分になれないんですよね。そこでデザイン性のあるメガネを掛け、気分を高めています。モノの力を借りて、鈍りがちな自分のアンテナを整える行為です。メガネで顔だけパキッとさせれば、上下スウェット姿でもコートを羽織るくらいで軽い外出もOKになります」

    チョイスされた上写真の2本のうち上は、シルバーメタルのブリッジが左右をつなぐ個性派。派手さはないが、掛けると顔にクリエイティブな表情が表れる。下のフルメタルタイプは、フロントのダブルブリッジがインパクト大。これを細いフレームで上品に仕立てる繊細さがアヤメの持ち味だ。

    屋外で掛けるサングラスもレンズが薄い色なら、マスク姿でも会う人に安心感を与えられる。上から、「BOSTON」¥36,300(税込)、「DF2」¥36,300(税込)/アヤメ(TEL:03-6455-1103)

    ■シーン3 オフタイムの公園散歩


    東京・千駄ヶ谷にあるアヤメの店「ayame optical store」では、公園で過ごすオフタイムで使うサングラスの需要が増えているそうだ。ただしマスクをして濃いサングラスを掛けると見た目が怪しくなる。そこで今泉さんが提案するのが薄い色のレンズだ。イチオシは、上写真のような爽やかなブルー系である。

    「冬でも陽射しは眩しいですし、紫外線を防ぐためにもサングラスは欠かせません。目が透けて見える薄いレンズにして、会う人に安心感を与えましょう。色はライトグレーやグリーン系もいいものです。フレームはマスク姿でも見栄えのする、顔の面積が小さく見えるものにするのがコツです」

    ここに紹介する2本は、上がボストン、下がウエリントンのオーセンティックなセルフレーム。茶系のフレームがサングラスを穏やかな表情に見せている。プライベートなメガネでもコミュニケーションを重視することで、今の社会情勢を踏まえた大人の装いになるのだ。

    マスクとセットで使いたい、レンズの曇り止め剤の「ノーフォグ・ウルトラEX」。※ 記事内のインスタント写真の撮影はすべて高橋一史

    最後にオマケで、マスク着用時のレンズの曇りを防ぐ便利グッズをご紹介しよう。室内外の温度・湿度差が大きく、マスクなしでも曇りがちな真冬の必需品だ。アヤメの直営店で購入者へのサービスで使われている、「ノーフォグ・ウルトラEX」である。軟膏のようなチューブ入りのジェルタイプで、少量を指先でレンズに塗り、乾いたら拭き取る。除去力の高いクロスだと根こそぎ成分を取り去ってしまうので、普通の布やティッシュがいい。うまく使えば効果は数日間続く。


    ウィズコロナの時代には、メガネひとつにも新しい選び方がある。それを自分改革と前向きに捉え、ポジティブにいまの生活を愉しもう!