これぞ新定番! “胸下ポケットシャツ” に重いスマホをサッと入れれば、手ぶらで歩けます。

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    構成、文:高橋一史
    写真:宇田川 淳

    Vol.53 これぞ新定番! “胸下ポケットシャツ” に重いスマホをサッと入れれば、手ぶらで歩けます。

    COMME des GARÇONS HOMME

    男性が最小限持ち歩くモノといえば、スマホ、財布、ICカード、車や家の鍵……。充電用バッテリーも必要かもしれません。10年前と比べ、荷物の数や大きさはさほど変わらないでしょうが、重量は確実に増えています。とくにクリアしたいのが、ずっしりと重いモバイル機器の持ち歩き問題。現代を生きる私たちのちょっとした悩みです。

    そこで手ぶら派にお薦めするのが、胸より下の位置にポケットがついたシャツです。近年、その種類が少しずつ増えてきました。昔ながらのシャツは、胸にポケットがついているのがセオリー。でもここに重いスマホを入れると身体が圧迫される気分になり、服の形もぐしゃぐしゃに。上半身を屈めたとき、スルッと落とすのもよくあること。胸下にポケットがあれば、安心して収納できます。服の型崩れは防げませんが、胸がすっきりとしていれば、だらしない印象にはならないものです。

    暖かい季節なら、ジャケット代わりに羽織るのもいいでしょう。今回はそんな着方を楽しめる3ブランドのシャツを集めました。まず最初は上写真の「コム デ ギャルソン ・オム」。左のボタンシャツにも右のTシャツにも、両サイドに軍モノのようなフラップつきポケットがあります。2種類の服をミックスした、ハイブリッドデザインです。フラップをボタン留めすれば、荷物が外に落ちる心配もありません。Tシャツも、切り替え部位はハリのある布帛ですから、入れたモノをしっかりと支えられます。

    アトリエベトン、MHLのシャツも、美しく機能的。

    ATELIER BÉTON

    一見すると、重ね着風に裾が別布になったデザインシャツ。でも実はこの裾はポケットなのです。「エプロンシャツ」と命名された服で、エプロンの上に半袖の開襟シャツを被せたような構造になっています。裾をめくると前後で合計7個のオープンポケットが出現します。シャツ部分の素材は、耐久性の高いナイロンとコットンのミックスで、エプロン部分はコットン100%。ボタン全開でワークジャケットとしても着たくなる、機能的なシャツです。

    シャツ左右ともに ¥29,160(税込)/ともにアトリエベトン(スタジオ ファブワークTEL:03-6438-9575)

    エプロンシャツの後ろ裾。

    MHL

    マーガレット・ハウエルのカジュアルラインとして、ワークやユニフォームにインスパイアされたアイテムを展開する「MHL(エムエイチエル)」からも、裾にポケットがあるシャツが登場。これもフラップがついており、裾がストレートカットなので、アウター感覚でTシャツの上に羽織る着方ができます。左右の2着は同じ型の色違いで、ほかにはベージュもあります。素材は、麻が10%混ぜられたコットン。清涼感とビンテージ感のある独特な風合いです。

    シャツ左右ともに ¥21,600(税込)/ともにMHL(アングローバル TEL:03-5467-7874)※5月上旬発売予定


    ここにご紹介した3ブランド以外にも、この春は同様のシャツがまだまだあります。このちょっとしたモダンさをワードローブに加えて、生活をぜひ快適に!

    別布で切り替えたポケット部位の素材はナイロン。収納力が高く、かさばるモノも持ち歩けます。

    記事冒頭の右のTシャツ ¥22,680(税込)、左のボタンシャツ ¥38,880(税込)/ともにコム デ ギャルソン・オム(コム デ ギャルソン TEL:03-3486-7611)