真っ平らに畳めるイッセイミヤケのバッグは、旅に持っていきたい便利なグッズです!

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    構成、文:高橋一史
    写真:宇田川 淳

    Vol.52 真っ平らに畳めるイッセイミヤケのバッグは、旅に持っていきたい便利なグッズです!

    132 5. ISSEY MIYAKE

    上写真のレッド(右)とネイビー(左)のアイテムは、どちらも同じ型のバックパックです。右は畳んだもの、左は広げたもの。床に置いたり背負うときは立体になり、横に寝かせると、すっと真っ平らに。収納スペースを取らず、家では保管しやすく、旅行や出張先で使うサブバッグにも便利です。手がけたブランドは、デザイナー三宅一生が率いるチーム「Reality Lab.(リアリティ・ラボ)」による、「132 5. ISSEY MIYAKE(イチサンニーゴー イッセイミヤケ)」。

    Reality Lab.の舞台裏は、Pen本誌「三宅一生の仕事」(2019年02月01日号  No.467)でたっぷりと特集されています。ここでは、プロダクトの実用の高さに着目しましょう。バックパックの素材は、なんと伸縮性のあるジャージー。熱を加えると硬化する特殊な糸で編まれています。外側に熱で圧力が加えられ、光沢とハリが与えられました。しなやかさも兼ね備えた独特の風合いに仕上がっています。床置きしたとき自立するほどの厚みと固さで、シワにもなりにくく機能的です。

    荷物を運ぶ道具としての役割にもさまざまな工夫が。ショルダーストラップは長さを変えられ、フロントのバックルつきストラップで幅調整も可能。トップはフラップ及びドローコードで軽く閉じられ、内側には小ポケットつき。都会派の大人にふさわしい造形の美しさも申し分ありません。見た目と機能とが調和する、これぞ “デザイン” です。

    平面が立体にトランスフォームする服や小物を展開する132 5. ISSEY MIYAKEの中で、最もミニマルなバッグがこのワンストラップトートです。前述したバックパックと同様に熱圧力を加えた素材により、柔軟に形を変えながらゴムのように平面に戻ります。本体は48✕48cmの、A4書類が入る大きさ。エコバッグに仕事の資料を入れて持ち歩くような人が、装いを格上げするのにぴったりです。服装とのコーディネートも難しくありません。落ち着いた服装に色鮮やかな小物類を組ませる着こなしが流行していますから、このバッグを自由に持つだけで、会う人をハッとさせる洒落たムードを演出できます。

    ワンストラップトート 左右ともに ¥19,440(税込)/ともに132 5. ISSEY MIYAKE(TEL:03-5454-1705)


    ブランド名の「132 5」は、デザインのコンセプトを語る数字の羅列です。その意味は、「1次元(1枚の布)→3次元(立体造形)→2次元(畳んだ平面)→5次元(身につけて時間や次元を越える)」。コンセプチュアルなデザイン活動として、2010年よりブランドデビューしました。バッグ類は、2018年に東京・代官山に誕生した、イッセイ ミヤケの各ブランドのバッグや雑貨を集めたセレクトショップ「GOOD GOODS ISSEY MIYAKE/ DAIKANYAMA(グッド グッズ イッセイミヤケ 代官山)」をはじめ、青山の「Reality Lab. ISSEY MIYAKE(リアリティ・ラボ イッセイミヤケ)」などで取り扱われています。手に取ることで分かる素材やつくりの面白さを確かめに、店に足を運んではいかがでしょうか。


    www.isseymiyake.com

    出し入れ口はスナップボタンつきフラップと、ドローコードで閉じる仕組み。布を折り畳んだ構造のこのバッグはあたかも、“背負う洋服” のよう。裏地なしの一重仕立て。

    記事冒頭のバックパック左右ともに ¥49,680(税込)/ともに132 5. ISSEY MIYAKE(TEL:03-5454-1705)