おとなしい服装に飽きたなら、男だって「ピンク」のちょい足しでフレッシュな気分を!

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    構成、文:高橋一史
    写真:宇田川 淳

    Vol.17 おとなしい服装に飽きたなら、男だって「ピンク」のちょい足しでフレッシュな気分を!

    EASTPAK×BEAMS MAISON KITSUNÉ AURALEE PUMA×STAMPD

    ファッションが語られる切り口として、「トレンドカラー」という言葉を耳にすることがよくあります。その名の通り、「流行の色」のことで、意味するものは、「新しモノ好きな人がいま着たいと感じている色」。それゆえに、黒がトレンドカラーのシーズンもありますし、白やグレーってときも。ではこの2017年春夏はどうかというと、鮮やかでカラフルな色が人気急浮上してるんです!

    その代表的な色が、ピンク、イエロー、レッド。暖色系の色味の服が例年より多く出回っています。これは男女に共通する傾向です。長らくアースカラー(茶系やカーキ系)や白黒モノトーンの服装の人気が続いたため、全身を地味な色で揃えるコーディネートに飽きた人に注目されているというワケです。男性の場合トレンドカラーは、「コーデに付け足す」という発想で身につけると、チャラくなく洒落た印象になりやすいもの。そこで今回の「着る/知る」は、女性的とみなされがちなピンクに着目しました。

    優しさ、ソフトさを服装に与えてくれる色です。着こなしが難しそうに思えますが、ネクタイやチーフで色を差すのと同じ感覚で、アクセントとして用いればOK。ここでは厳選した4つのアイテムをご紹介します。どれも色味が異なり、もっとも今年らしいのは、上写真のスニーカーのくすんだピンク(ダスティピンク)でしょうか。トレンドカラーの中でもピンクをプッシュする理由は、メンズの定番色でないからこその面白さがあるのと、日常で着ることが多いベージュのチノパンや、カーキのカーゴパンツらと相性が良いため。ドレッシーな服ではなく、カジュアルな服と組ませるのが成功の秘訣です。次ページで、これらのアイテムの詳細と、合わせやすい服のご提案をお届けします。

    メゾン キツネの中綿入りジャケット。※以下、掲載のパンツ、コートはすべてエディター私物。

    ふとんのように、ふわふわな風合いのコットン素材のシャツジャケット。見た目がシャツで、色柄もトラッドなアイビーを思わせますから、デイリーに着やすい一着です。まだ冬の寒さが残る春先から羽織れて、夏が過ぎた秋にも活躍する便利なアイテムです。大人の品のいい着こなしを狙うなら、やはりアイビー感覚でベージュのチノパンを組ませてはいかがでしょうか。アウターにボリュームがあるため、スリムなパンツを選べば、よりすっきりとした全身シルエットをつくれます。

    オーラリーのオーバーサイズニット。

    トレンド感のある上質な服で話題の「オーラリー」で見つけたのは、オレンジがかった色味の半袖ニット。繊細なハイゲージの高品位なもので、身幅がゆったりで肩が落ちる、いま風のオーバーサイズになっています。この服を主役にするなら、さらっとビンテージデニムを合わせるのが一つのやり方。形はスリムかルーズの、両極端なものがおすすめで、全身にメリハリのあるコーデを目指すといいと思います。なお半袖ニット自体も今季のトレンドアイテムであり、Tシャツでなくニットを着るのがいまの気分です。

    プーマ×スタンプドのヌバック革スニーカー。

    「着る/知る」の今回のイチオシがこの一足。アウトソール、インソールまで同色で揃えたコンテンポラリーなスニーカーです。アメリカLAのハイストリートブランド「STAMPD」と「PUMA」とのコラボラインのもの。ヌバック革にパンチング穴が開けられ、通気性がよく軽快に仕立てられています。このピンクなら男性が履いてもフェミニンにはならないでしょう。相性がいいパンツの色は、カーキ。洒落て見せるのが難しいカーキのカーゴパンツを、ピンクのスニーカーがモダンに格上げしてくれます。

    イーストパック×ビームスのビッグなバックパック。

    お馴染みの「イーストパック」が、「ビームス」の別注で目にも鮮やかな色をまといました。たっぷりとした容量のビッグサイズで、インパクトがあるユニークなアイテムです。トレンドカラーはこのように、リーズナブルな価格の小物で取り入れるのも一つのやり方です。爽やかな白ポロシャツなどが似合うバッグですが、若い印象になりがちかもしれません。ペラッとした素材の、着丈が長いスプリングコートと合わせてみては?ストラップの片方にだけ袖を通し、大きなバッグを肩に突っ掛けて。

    今回の「着る/知る」は、刺激的なピンクにフォーカスしました。またの機会に、イエローやレッドの魅力にも迫りたいものです! (高橋一史)

    「メゾン キツネ」のアウターのクローズアップ。ちっちゃなキツネの刺しゅうが楽しい。
    シャツジャケット¥47,520/メゾン キツネ(メゾン キツネ カスタマーセンター)、半袖ポロニット¥29,160/オーラリー(クリップ クロップ)、レザースニーカー¥27,000/プーマ×スタンプド(プーマ お客様サービス)、バックパック¥11,880/イーストパック×ビームス(ビームス 原宿)

    ●問い合わせ先
    メゾン キツネ カスタマーセンター TEL:0120-667-588

    クリップ クロップ TEL:03-5793-8588
    プーマ お客様サービス TEL:0120-125-150
    ビームス 原宿 TEL:03-3470-3947