北欧の “ヒュッゲ” の服、ノルディスクの新発想ウエア...
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北欧の “ヒュッゲ” の服、ノルディスクの新発想ウエアでニューノーマル生活も心楽しくなる

構成、文:高橋一史 写真:青木和也 | 

ノルディスクが提案する、日常とアウトドアとをシームレスにつなぐコレクション。左上から時計回りに、デンマーク語で「おいしい(Laekker)」と書かれたユーモラスなエプロン¥13,200(税込)、襟、袖、内側のポケットがコーデュロイ生地のワークコート ¥59,400(税込)、天然パナマのハット ¥ 28,600(税込)、左右に大ポケットがついたパンツ ¥29,700(税込)、消臭効果のあるヘビーコットンのソックス ¥2,970(税込)/ノルディスク(ヒュッゲストア バイ ノルディスク(TEL:03-6661-4347)

いま一般的によく売れている服とは、どのようなものだろうか。定番的なデイリーウエア、もしくは機能的なアウトドアウエアの人気が高まっているようだ。その一方で、気分が高揚するデザイン性の強い服も支持されている。こうした志向性の根底にあるのが、ステイホームが続く毎日である。人と顔を合わせて自己アピールする機会が減ったから、お堅い仕事着も流行の服も必要なくなり、心と身体に快適な服を着る。公園や郊外など屋外で過ごす時間が増えると、アウトドアウエアの出番が増える。その一方で自由を渇望する人は、クリエイティブな服を必要とする。コロナ禍での生活が私たちのファッションマインドに及ぼした影響は計り知れない。

今回紹介するのは実用的で長く着続けられ、しかもデザインが個性的な、いまほしい服の要素が詰まったコレクションである。テント愛好家にはよく知られた北欧デンマークのノルディスクが2021年にスタートさせた、ファッションを中心とするライフスタイルラインだ。アウトドア仕様でもセンスは都会的。ゆったりとしたモダンなシルエットが、大人の日常にフィットする。キャンプに便利なポケットが充実しつつ、おもな生地は昔のワークウエアのようにリネン(麻)を混ぜた、ナチュラルカラーの厚手コットン帆布。難燃加工も施され、焚き火や調理のときも安心である。

上下写真のコートは、テディボーイ・ジャケットに通じる小ぎれいな一着。表裏で着られるリバーシブルタイプで、「調理で汚れても裏返せばフォーマル気分で食卓につける」というストーリーが思い描かれている。日本の職人が手づくりした天然パナマ素材のボーイスカウト・ハットを被れば、爽やかな空の下での洒落心がさらにアップするだろう。コートの下にエプロンを組ませて、イマどきなレイヤードワークスタイルを狙うのも面白い。

裏面には大ポケットが3個つく。裾ポケットはファスナーとスナップの2重タイプで、ツール類を効率よく収納できる。

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