新しい日常着を提案する「オム プリッセ イッセイ ミヤケ」、世界初の路面店が代官山に誕生しました。

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    撮影:コピスト 吉村昌也

    現代を生きる男性のための新しい日常着、「HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE(オム プリッセ イッセイ ミヤケ) 」。

    ブランドのスタートから目指したのは、軽くて、シワにならず、着心地がよく、それでいてスタイリッシュな日常のための服。実際、プリーツ素材を使った服は丸めるだけでコンパクトにまとまり型崩れしないから、出張にも重宝する機能性を有しています。ゆったりとしたフォルムは通気性がよく、開放感がありながらきちんとした印象を与え、リラックスしたお洒落が楽しめます。

    コレクションを重ねる毎にアイテムやカラーバリエーションが増し、男性のみならず女性にもファンが増えているHOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKEですが、先日、ついに世界初の単独路面店を代官山にオープンしました。

    コンクリート打ち放しの何もない台形の空間を、ブランドイメージに合わせて一変させてしまったのはデザイナーの深澤直人氏。地上190センチの高さに設えた梁は、70センチ近くはあろうかという幅の広い黒い鉄の板で、それが空間を縦横に区切ると同時にハンガーレールの機能を併せ持っています。

    「オム プリッセはこれまでにないまったく新しいメンズの服。色も豊富で非常に魅力的です。それをいかすためには長さと幅のある鋼材の力強さが必要だと思いました」と深澤氏。「梁のあるスタティックな空間に無造作に洋服を掛けることで、服が浮いているようにみえます。背の高い人にはこの梁に違和感を感じるかもしれませんが、あえて低くすることで服に集中することができます。いわば、この梁は巨大な鉄のハンガーともいえます」。

    プロダクトデザイナーとして数々の名品を世に送り出してきた氏ですが、今回のような空間デザインの仕事をどのようにとらえているのでしょうか。

    「長くプロダクトをデザインしてきたので、最近はこういった空間デザインの仕事もしたいと思うようになっています。インテリアは強くなければいけないけれど、目立ちすぎてはいけません。つまり、主役は商品ですが、空間が商品と溶け込みしっかりとしたアイコンになっていることも重要です。できあがった空間を見た三宅一生さんが『梁だけを生かした空間の中で密度をもって服をみせることがこの店のコンセプト』と言ってくださったのを聞いて、使命は果たせたかなと思いました」

    楽しんで仕事し、思い切ったことができたという深澤氏。ぜひこの空間を訪れて、HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKEが提案する新しい日常着と、仕事の領域を空間にも広げつつある深澤氏の、誠実かつストレートなデザインの世界に触れてみてください。(原田 環)

    深澤直人氏による店内。黒い鉄の板が空間を区切っている。(撮影:コピスト 吉村昌也)

    旧山手通りから1本入った路地に立つ、世界初となる単独路面店。(撮影:コピスト 吉村昌也)

    HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE/DAIKANYAMA
    オム プリッセ イッセイ ミヤケ 代官山

    渋谷区猿楽町19-8 T2 A棟
    TEL:03-6277-5085
    営業時間:11時~20時
    無休