ファーストリテイリング社が展開する2大ブランドのユニクロとGU（ジーユー）、その大きな違いはどこにあるのだろうか。基本は、“ベーシック” か “トレンド” かである。ユニクロは生活の基盤となるベーシックアイテム（トラッドではない）を、GUは旬の時代感を反映させたアイテムをおもにラインアップしている。GUはその特性から若者を相手にすることが多く、プライスゾーンもユニクロより低く設定されている。メンズシャツでユニクロの中心価格が￥2,189（税込）〜￥4,389（税込）なのに対し、GUは￥1,639（税込）〜￥3,289（税込）だ。ならばGUはカジュアルアイテムばかりかというと、決してそうではない。2019年に発売されて1年間の累計が170万足も売り上げたマシュマロパンプスは、足の痛さに悩まされてきた女性に向けた快適な商品で、ビジネスウーマンにも大好評だった。このアイテムをきっかけに、大人層がGUに期待を寄せるようになったのは間違いないだろう。

男性が注目したいのは、ビジネスカジュアルを揃える「CLEAN STYLE」コレクションだ。家の中で働く時代に即した仕事着になる、やわらかいセットアップスーツが用意されている。リモート会議の時に上半身だけ整える人は多いだろうが、パンツもしっかりさせておけば、モニターの前で急に立ち上がっても部屋着で恥ずかしい思いをすることもない。ここに紹介するのは2タイプで、まずひとつは上写真の伸び縮みするカットソー素材のタイプ。ジャケットは裏地がなくカーディガン感覚で着られる。袖ボタンもないので、デスクやパソコンのキーボードにカチャカチャと打ち付けてしまう煩わしさとも無縁だ。パンツは背がゴム仕様になったイージータイプでベルト要らず。センターにドレッシーなピンタックがついているため、座りっぱなしでもきちんと感が保たれる。

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ふたつ目は下写真2点のセットアップで、洗濯機で洗えるイージーケアアイテムだ。乾きも早い化繊のストレッチ生地で、吸水性能も兼ね備える。シワにもなりにくいから、本来はビジネスマンが滞在先のホテルでケアして着る出張着に最適な商品だ。むろん巣ごもりで家で過ごす在宅ワークにもちょうどいい。カットソージャケットよりディテールは本格的で、胸ポケットを装備してサイドポケットはフラップ付き。パンツはピンタックはないが背は同様にゴム付きで、ウエストを圧迫せずに穿ける。

気になる価格は、カットソーが上下の合計で￥5,478（税込）、ストレッチが合計￥8,228（税込）と驚愕の安さだ。もちろん高価な服にはそれなりの意味や価値があるものだが、この価格なら仕事着を新たに揃えようと思う人もいるだろう。サイズ幅は実店舗ではジャケットとパンツともにS〜XLの4サイズ、公式オンラインストアならXS、XXL、3XLまで扱う。平均値から離れた体型の人なら、オンラインで購入するのがお薦めだ。