多くの人が在宅ワークにも慣れ、”Zoom映え”するよう室内やデスクまわりに気を配るように。さて、それならばファッションはどうだろう。ジャケットでは堅すぎる、とはいえ部屋着では締まらない。今回ピックアップしたOAMCのセットアップは、そんな痒いところに手が届くアイテムといえる。

OAMCはデザイナー、ルーク・メイヤーが手がけるブランドで、時代が求める空気感とモダンなデザインとの融合を目指してきた。既に数多くの人気店で取り扱われ、最近では藤原ヒロシ率いるフラグメントデザインとのコラボアイテムが話題となった。その実力は折り紙付きで、いまではパートナーであるルーシー・メイヤーとともに某ビッグメゾンのクリエイティブ・ディレクターを務めている。

着心地のいい服を身につければ、その日が豊かなものになる。彼が日頃から語っているように、デザインする服はゆったりとしたシルエットのものが多い。このセットアップも例外ではなく、ビッグシルエットとまではいかないものの、身体をやわらかく包み込んでくれる着心地が特徴だ。カーディガンとクロップドパンツというのも、リラックスを促す形である。とはいえ上下同素材を用いることで、こざっぱりとした印象も与えてくれる。

色柄も特筆すべき点だ。淡いベージュやイエロー、ピンクなどのカラーが、ブロックやサークルなど幾何学的に配置され、洗練のデザインに仕立てている。突然のオンラインミーティングでも、スウェットの上からカーディガンを羽織るだけで洒落たムードを生み出す。クロップドパンツはゆったりしたパーカやニットなどに合わせれば、そのミスマッチが新鮮だ。もちろん外出自粛要請が解かれて思い切りファッションを楽しめる時がくれば、屋外でも映えるアイテムだ。