ジョナサン・アンダーソンによる新たな定番、「ロエベ」の...

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Vol.07 写真:森山将人(mili)  文:森下隆太

ジョナサン・アンダーソンによる新たな定番、「ロエベ」のロングシャツにご注目!

礼装時に着用するようなウィングカラーシャツがモチーフ。プリーツがあるべき胸元はレザーで切り替えてあり、皮革工房からスタートしたロエベらしいアクセントになっています。

本格的な盛夏を迎える前に、秋冬の新作がチラホラ店頭に並び出すこの時期。ハイブランドのアイテムこそ、早く購入して、長く楽しみたいところです。ロエベの新作はそんな大人の物欲にしっかりと応えてくれます。今回は、ジョナサン・アンダーソンがクリエイティブ ディレクターに就任してから、定番でリリースし続けている逸品をチョイス。ボタンをひとつズラして留めることにより、独特のアシンメトリーシルエットを生み出すことができるロングシャツです。

今季は、ワーキングスタイルにパンキッシュなテイストをミックスさせ、コレクションを構築しています。パンクの象徴である赤のタータンチェックやアナーキーな”プロパガンダ”プリントを織り交ぜ、素材はロエベらしいファーやレザーに加えて、モコモコとしたフランネルやウールなどを使って表現しています。定番のアシンメトリーシャツも赤いタータンチェックから色を拝借。白地に赤いストライプを載せ、胸元はブラックレザーで切り替えられました。

礼装用のウィングカラーシャツはダブルカフスが一般的。ですが、シングルカフスを採用することでカジュアルな趣に。ギャザーを寄せて、ふっくらとした腕元になるように計算されています。

素材はリネンのような質感の、目が粗い織り地のコットン。シルエットはアームホールも身幅もゆったりのビッグシルエット。形がタキシード用のウィングカラーシャツを踏襲しているだけに、カジュアルだけど品がある、絶妙なさじ加減に仕上がっています。

秋冬シーズンのアイテムですが、いま時分から晩秋までしっかり活躍。初夏はシンプルになりがちな装いに変化をつける羽織りものとしての着用がオススメです。Tシャツの上に羽織るだけで、長めの後ろ裾が歩く度にヒラヒラとなびき、この時期らしい清涼感を醸し出してくれます。秋口は一枚での着用はもちろん、オーバーサイズのショートブルゾンやジャケットのインナーにして着丈のレイヤードを楽しみたいところ。やわらかい素材なので服を重ねても干渉することがありません。ちなみにプレゼンテーション時のルックでは、レザーのロングエプロン(!)を重ねて提案。さまざまな着こなしが楽しめるロングシャツって、コーディネートを考えるだけでもワクワクしてきませんか? 

胸元のアップ。シボ加工が施されたレザーはマットな光沢が美しい。薄く、軽く、やわらかく鞣されています。その横には同素材によるテープ状の別布を、バイアスが垂直になるように縫い付けて遊びとしています。

バックヨーク(背中の切り替え)にもギャザーを設けて、ゆったりシルエットを強調。また、ボタンをズラして着たときにも美しく見えるように、右肩と左肩でヨークの高さにも変化をつけて裁断・縫製してあります。

ロエベ アシンメトリーシャツ
【価格】¥129,600
【素材】コットン/カーフレザー
【問い合わせ先】ロエベジャパン カスタマーサービス TEL:03-6215-6116
ジョナサン・アンダーソンによる新たな定番、「ロエベ」の...