国産材の活用アイデア求む!「WOOD CHANGE CHALLENGE」プロジェクトが始動。

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    「WOOD CHANGE AWARD」の審査員。左上から時計回りに建築家の永山祐子(審査員長)、建築家の秋吉浩気、武蔵野美術大学教授の若杉浩一、アートディレクター/プランナーの佐藤ねじ。

    実は、日本の国土の約7割は森林。このうち約4割が人の手で植えられた人工林であることはご存知だろうか。古くから建物といえば木造が一般的だった日本にとって、木を植え育てることは大切な産業のひとつ。いま、人工林の半数以上が樹齢50年以上の木々に育ち、本格的な利用期を迎えている。

    木材を利用することは環境面にも良い影響を与える。木材はカーボンニュートラルな素材だ。また、高齢の木々ばかりになると、二酸化炭素の吸収量が低下してしまう。地球温暖化対策、SDGs達成のためにも、人工林を伐って使い、植えて育てるというサイクルが必要だ。

    そんな状況に注目したクリエイティブなプロジェクトがある。建築、プロダクト、グラフィックなどさまざまな分野のプロが集まり、国産材の価値を“チェンジ(変換・転換・更新)”することを目指す「WOOD CHANGE CHALLENGE」プロジェクトだ。



    具体的には国産材を活用するアイデアを募集し、表彰する「WOOD CHANGE AWARD」と、異分野のクリエイターたちが合宿を通してプロトタイプの制作を⾏う「WOOD CHANGE CAMP」が行われる。他にも、国産材の魅力を知ることができる作品展示「WOOD CHANGE Exhibition」や、著名クリエイターらが参加するトークイベント「WOOD CHANGE Meetup」も開催される。まずは下記の概要をチェックしてもらいたい。


    「WOOD CHANGE AWARD」

    国内外より未発表の作品やプロトタイプ、コンセプトスケッチやサービスまで幅広くアイデアを募集するクリエイティブアワード。国産材にクリエイティブをかけあわせ、「もしかしてこんなに変わるかも(Would Change)」という自由奔放なアプローチを集めます。国産材に無関心な人々、そのひとり一人の小さなまなざしや意識に変化を起こし、大きな課題解決へとつなげる。そんな木と人との物語が始まる、”Would Change”なアイデアを募集する。

    【募集テーマ】
    「木へのまなざしを変えるアイデア」
    ①木の特性の活かし方をチェンジ
    ②木と人との関係をチェンジ
    ③木を使うことへのイメージをチェンジ

    【募集対象】
    国産材の利用拡大や新たな利用につながる、コミュニケーション/プロダクト/サービスや仕組みに関するアイデア
    ※カテゴリーは不問。カタチのない活動、プロジェクト、パフォーマンスもOKです。
    ※2021年2月末時点で製品化されているアイデアは募集の対象外となりますので、ご注意ください。

    【募集期間】
    2020年11月18日(水)〜2021年2月15日(月)

    【賞】
    Gold、Silver、Bronze各1アイデア
    ピックアップ賞3アイデア

    【授賞式】
    オンラインで開催。受賞作品の表彰、審査員による講評、CAMP参加クリエイターチームによるピッチ(一般投票受付でのベストチーム選出)を実施予定。
    開催日:2021年3月5日(金)

    【備考】
    応募費用は無料で、応募点数も制限無し。
    応募方法や参加資格などの詳細は、以下URLご参照ください。
    https://awrd.com/award/woodchangeaward


    「WOOD CHANGE CAMP」

    ⾶騨での⼆泊三⽇のインプット&アイディエーションを実施する「WOOD CHANGE CAMP」。「メンター」+「木の専門家」+「公募クリエイター」でスペシャルチームを結成し、アイデアのアウトプットに磨きをかけていく。公募クリエイターは、木に何らかの可能性やモチベーションを感じている方であれば、木工の経験や実績は不問。公募クリエイターの選出は、用意された選考課題に対して提出されたアイデアをもとに選定する。

    【募集対象】
    国産材の利用を大胆にチェンジするクリエイター

    【応募資格】
    国内居住の個人またはグループ
    ※国籍不問※グループの場合は最大4名まで

    【募集期間】
    2020年11月18日(水)〜12月15日(火)

    【賞】
    2021年3月5日(金)の授賞式にてプレゼンテーションを実施。一般投票により「ベストチーム賞」を選定。

    【備考】
    選出者は、2021年1月に飛騨でのCAMPに参加した後、プロトタイプの制作を行います(40万円までのプロトタイプ制作費を支援)。応募方法や参加資格などの詳細は、以下URLご参照ください。
    https://awrd.com/award/woodchangecamp


    「WOOD CHANGE Exhibition」
    国産材との接点のなかったクリエイターとの接点をつくるため、応募のインスピレーションにもなる作品を展示。東京(FabCafe Tokyo:12月19日~1月11日)、京都(FabCafe Kyoto:1月15日~1月30日)、名古屋(FabCafe Nagoya:2月2日~2月15日)にて順次実施予定。


    「WOOD CHANGE Meetup」
    2020年12月19日(⼟)、東京・渋谷のFabCafe Tokyoにて実施するトークセッション。国産材の特徴や魅力、取り巻く状況・実態を広く周知することを目的とし、「WOOD CHANGE AWARD」審査員やプロジェクト担当者、著名クリエイターが参加予定。
    出演:長野 麻子(林野庁林政部木材利用課長)、青木 亮輔(株式会社東京チェンソーズ代表取締役)、小野 直紀(『広告』編集長/博報堂monom代表/YOY主催)、岩岡 孝太郎(株式会社飛騨の森でクマは踊る 代表取締役社長)、若杉 浩一(武蔵野美術大学 造形構想
    学部 クリエイ ティブイノベーション学科 教授)、元木 大輔(建築家 DDAA / DDAA LAB代表)
    https://fabcafe.com/jp/events/tokyo/20201219_wood_change_meetup/