日本のアートディレクションの最前線が集結。2016年度の“ADCグランプリ”はなに?

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    イッセイ ミヤケ「PREATS PLEASE ANIMALS」のポスター。三宅一生のこのブランドが佐藤卓の手によってもうひとつの作品に。ほかに馬や白クマなど動物たちが後ろ姿なのもおもしろい。(ADC会員賞受賞)

    ギンザ・グラフィック・ギャラリーおよびクリエイションギャラリーG8では、今月恒例企画「2016 ADC展」が始まりました。1952年に発足した東京アートディレクターズクラブ(東京ADC)は、現在日本の代表的なアートディレクター約80名が会員となっており、「ADC賞」は、1957年に『年鑑広告美術‘57』を発刊した際、これにともない設定され、現在日本の広告、デザイン界において、最も名誉のあるもののひとつとされています。その後、「年鑑」は1988年に名称を『ADC年鑑』と改め、今年で60冊目をむかえます。

    このADC賞、どうやって選考されるのかというと、80名の会員全員が3日間にわたり審査をします。今回の展示では、2015年5月~2016年4月までの1年間に発表された作品を対象に、選びぬかれた受賞作品・優秀作品の数々が、ふたつの会場で同時に展示されます。その数なんと8000点(!)、ポスター、新聞、雑誌広告、テレビコマーシャル、エディトリアルデザイン、パッケージ、ロゴタイプ、ディスプレイなど、あらゆるジャンルにわたるその作品群は『ADC年鑑』に収録され、広く海外にも紹介されます。『ADC年鑑2016』(11月刊行)の発行に先立って開催される本展示会。はたしてグランプリはどの作品なのか? アートディレクションの最前線を見に行ってみませんか?(Pen編集部)

    虎玄「TORAYA CAFE・AN STAND」の環境空間、マーク&ロゴタイプ
    新宿駅新南口の新しい症状施設内のカフェ。葛西薫のデザインロゴに、仲條正義が相対する2匹の異型の虎のタイルデザインを担当した。(ADC会員賞受賞)

    こちらは「原弘賞」受賞作品。浅葉克己の独特の英文のタイポグラフィに注目。YMP「薔薇刑」のブック&エディトリアル

    『2016 Tokyo Art Directors Club Exhibition』

    ギンザ・グラフィック・ギャラリー(会員作品)
    東京都中央区銀座7-7-2 DNP 銀座ビル
    開催期間:~8月6日(土) 開催時間:11時~19時
    休館日:日曜、祝日
    入場料無料
    http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

    クリエイションギャラリーG8(一般作品)
    東京都中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル1F
    開催期間:~8月6日(土) 開催時間:11時~19時
    休館日:日曜、祝日
    入場料無料
    http://rcc.recruit.co.jp/g8/