あのロゴやポスターはここの仕事です! 注目のデザイン事務所「高い山」の展覧会が必見。

  • 文:山下紫陽

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無印良品のカタログや展覧会のポスターなどで知られるデザイナーの山野英之。彼が独立し、グラフィックデザイン事務所「高い山」を設立して現在に至るまでの15年の間に手がけてきた作品から約150点に加え、山野のプライベートワーク「B.C.G」の新作を展示する初の展覧会「3F/B.C.G」が、デザイン小石川で開催中です。

山野は今回、これまでの仕事を「Focus/フォーカス」「Frame/フレームとグリッド」「Function/機能と構造」「Print/印刷」「Book/本」「Logomark/ロゴ」「Sign/サイン」「Photo/写真」「Movie/動画」「Project/プロジェクト」の10カテゴリーに分けて紹介。その中には、アートやデザイン、ファッションなどのグラフィックもあれば、建築家やインテリアデザイナーと組んでの建物や展覧会場でのサインやグラフィック、ブランドやショップのロゴマーク、本の装丁など、多彩な仕事が含まれています。作品を見れば、あれもこれもと、どこかで目にしているものが多いことに驚くはずです。

高い山がさまざまな問題を解決する=デザインをする過程で意識しているのは「Focus」「Frame」「Function」(焦点、枠組、機能)の、3つのFから始まる言葉だという山野。本展のタイトル「3F」はそこからきているのだそう。それぞれの仕事はバラバラなように見えて、実はどれもがそのキーワードのもとに緩やかに繋がっているようです。

会場となっているデザイン小石川が入った佐佐木ビルは、東京メトロ後楽園駅から徒歩5分のところにあるギャラリーと複数のショップを併設する注目のスポット。建築家の芦沢啓治が古いオフィスビルの1フロアをスケルトン化した広大な空間の半分を使ったギャラリーでは、これまでもプロダクトデザインやアートの興味深い展覧会を開催し、話題を呼んできました。本展では、会場構成をダイスケ モトギ アーキテクチャーが担当している点にも注目です。

「高い山」の仕事に対する考え方やアプローチ法に触れられる絶好の機会であるこの展覧会、ぜひお見逃しなく。

『BODY/PLAY/POLITICS』展 横浜美術館

『ここをホッチキスでとめてください。』展 トラフ建築設計事務所

「わたしの顔」無印良品 CD:江口宏志 PH:松原博子 HM:草場妙子

『トイレ?行っトイレ!』展 日本科学未来館

TAKAIYAMA inc. Exhibition『3F/B.C.G』
開催期間:2017年9月16日(土)~10月9日(月)
開催場所:デザイン小石川
東京都文京区小石川2-5-7 佐佐木ビルB棟2F
TEL:03-5689-5597
開場時間:11時~19時(最終日は17:00まで)
休業日:水
会期中入場無料
http://designkoishikawa.com