建築家・長坂常と染物師・廣瀬雄一が描く新たな表現——。『亜空間として形...

建築家・長坂常と染物師・廣瀬雄一が描く新たな表現——。『亜空間として形成する伊勢型紙 江戸小紋の世界』展が表参道で開催中。

文:Pen編集部

建築家・長坂常と染物師・廣瀬雄一が描く新たな表現——。『亜空間として形成する伊勢型紙 江戸小紋の世界』展が表参道で開催中。

長坂常が構成した会場風景。廣瀬雄一が染め上げた作品がならびます。

一寸四方に、約800個の穴を彫る職人技で作られる「伊勢型紙」。この伊勢型紙を使って染め抜かれた江戸小紋は、遠目で見れば鮮やかな色彩が、近くに寄ると微細な点で描かれた紋様が浮かび上がるという特徴をもっています。そんな伊勢型紙に魅せられた気鋭の建築家・長坂常と、100周年を迎えた「廣瀬染工場」の4代目・廣瀬雄一がタッグを組み、2018年8月26日まで、表参道のギャラリー「EYE OF GYRE(アイ オブ ジャイル)」にて『亜空間として形成する伊勢型紙 江戸小紋の世界』展が開催中です。

会場に入ると、江戸の粋とされた縞柄の着物と、長坂が伊勢型紙からインスピレーションを受け、3色のドットで鮮やかに彩った家具が来場者を迎えます。この縞柄の着物、近くで見ると、なんとペイズリー柄で描かれているのですから驚きます。

隣の部屋に進むと、何幅もの反物が下がっています。展示されている反物は、経年劣化で切れてしまった型紙を使用したもの、染付の途中で色ムラが出たものなど、染物の常識としては失敗作に当たるものばかり。しかし長坂は、そんなムラや途切れた模様さえも新しい可能性のように感じ、廣瀬にあえてその現象を引き出してもらったのです。「長坂さんの思い描いたものを染め上げました」と語る廣瀬。受け継いできた約4000もの柄と、1万枚にもおよぶ型紙をもとに、新しい表現に挑戦しました。

19世紀末、アール・ヌーヴォーやリバティ・プリントに多大な影響を与えたと言われる伊勢型紙。その表現の多彩さを見るにつけ、時空を超える「亜空間」としての魅力に引き込まれること間違いなしです。

建築家・長坂常と染物師・廣瀬雄一が描く新たな表現——。『亜空間として形成する伊勢型紙 江戸小紋の世界』展が表参道で開催中。

新宿にある廣瀬染工場にて。「日本三大染屋町といえば京都、金沢、新宿を指します。新宿って、実は水がきれいなんです」と語る廣瀬。

建築家・長坂常と染物師・廣瀬雄一が描く新たな表現——。『亜空間として形成する伊勢型紙 江戸小紋の世界』展が表参道で開催中。

身近なものを染めたい、と廣瀬が始めたストールブランド「comment?(コモン)」の作品も展示。受け継がれてきた伝統をいまに伝えています。

『亜空間として形成する伊勢型紙 江戸小紋の世界』
開催日時:2018年7月17日(火)~8月26日(日)
開催場所:アイ オブ ジャイル
渋谷区神宮前5-10-1 GYRE3F
TEL:03-3498-6990
開場時間:11時~20時
入場無料
会期中無休
https://gyre-omotesando.com/artandgallery/edokomon/

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