気鋭の建築家・田根剛が、パリの街を‟ふろしき”で彩る『FUROSHIKI PARIS』が開催!

  • 文:中島良平

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パリ市庁舎前広場に登場する、唐草模様のふろしき包みをモチーフにしたパビリオンで。 ©Atelier Tsuyoshi Tane Architects | photo: Marc Verhille

約1300年にわたって使われ続けてきた"ふろしき“。その機能性やおもてなしの精神、美意識、生活の知恵が詰まった、多彩な魅力を紹介するイベント『FUROSHIKI PARIS』が、「パリ東京文化タンデム2018」の一環として、東京都の主催によってパリで2018年11月1日から6日まで開催されます。

アートディレクションを手がけるのは、個展『未来の記憶』が東京オペラシティ アートギャラリーで18年12月24日まで開催中の田根剛。これまでにも、新国立競技場の設計コンペで、赤坂御所や明治神宮など都内に点在する森を結んだ中心に古墳をつくるというコンセプトの「古墳スタジアム」の設計案が最終選考まで残るなど、その発想力が高く評価されている気鋭の建築家です。さまざまな角度から"場所の記憶“を掘り下げることで建築設計に携わってきた田根。ふろしきの記憶とその未来の姿を伝えるために、どのような演出を行うのでしょうか。

パリ市庁舎前広場に登場するのは、唐草模様のふろしき包みをモチーフにしたパビリオンです。パビリオンの中では、ふろしきの由来や使用方法などを紹介するさまざまな展示やインスタレーションが行われます。また、日仏の芸術家やデザイナーなどが発表する「オリジナルふろしき」にも注目。日本からは、草間彌生や北野武、名和晃平、蜷川実花など、フランスからは、ジャン=ポール・ゴルチエ、アニエスB、アネット・メサジェなど計31名が参加しています。

パビリオンでの展示に加えて、市庁舎壁面の石像へのふろしきインスタレーションや、ふろしきに関するワークショップなども開催予定。世界最初のエコバッグともいわれるふろしきの魅力を発信するこれらの展示は、フランス人にどのようなインパクトを与えることになるのでしょうか。

パビリオン内のインスタレーションイメージ。© Atelier Tsuyoshi Tane Architects

パリ市庁舎壁面の歴史的人物の石像でも、ふろしきを使ったインスタレーションが実施されます。 ©Atelier Tsuyoshi Tane Architects

草間彌生がデザインしたふろしき。 ©YAYOI KUSAMA

ジャン=ポール・ゴルチエがデザインしたふろしき。 © Jean-Paul Gaultier

北野武がデザイしたふろしき。 © TAKESHI KITANO

節子・クロソフスカ・ド・ローラがデザインしたふろしき。©︎ Setsuko Klossowska de Rola

『パリ東京文化タンデム2018 ーFUROSHIKI PARISー』
開催期間:2018年11月1日(木)〜11月6日(火)
開催場所:パリ市庁舎
開館時間:10:00〜19:00
会期中無休
会期中入場料無料
※パリ日本文化会館でも、展示(2018年10月30日〜11月10日)とワークショップ(2018年11月2日、10日、17日、24日)を開催。詳細は www.mcjp.fr
●東京都
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp
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