江戸の女性たちから現代の“kawaii”のルーツを探る―さあ、太田記念美術館へ!

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    歌川国貞(三代豊国)『江戸名所百人美女 霞ヶ関』

    原宿にあふれるポップで大胆なファッションの女性たち。その姿は、世界中から「kawaii」(カワイイ)という言葉そのままに表現され、いまや日本のポップカルチャーを表すものとしてすっかり定着しています。

    現代だけでなく大衆の文化が花開いた江戸時代においても、女性たちはこだわりをもってファッションを楽しんでいたようです。その様子は浮世絵を見れば一目瞭然。庶民から花魁まで実にさまざまなお洒落を存分に楽しんでいることが分かります。

    『江戸ッ娘ーkawaiiの系譜』展が、若者のお洒落の聖地・原宿に立つ浮世絵の美術館、太田記念美術館で始まりました。愛らしい町娘、華やかなお姫様、そして豪華絢爛な遊女など、身分に合わせた装いを見比べるのも一興です。

    鮮やかな着物や帯の色合わせ、かんざしなどの小物、そして時に奇抜な化粧まで、江戸の女性たちのお洒落心は、現代の私たちをも越えていたのかもしれません。(Pen編集部)

    溪斎英泉『雪中傘提げの娘』

    溪斎英泉『浮世四十八手 うわきにまよわせる手』

    『江戸ッ娘ーkawaiiの系譜』
    3月1日~3月26日(木)

    太田記念美術館
    東京都渋谷区神宮前1-10-10
    TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
    開館時間:10時30分~17時30分(入館は閉館の30分前まで)
    料金:一般¥700
    休館日:月(祝日の場合は翌日)
    www.ukiyoe-ota-muse.jp