さまざまな話題が目白押しの新作「スター・ウォーズ」シリーズ。その原点の6部作を貴重なメイキング写真で追体験する豪華写真集がリリース!

  • 文:幕田けいた

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2015年から、ディズニー映画として復活した「スター・ウォーズ」シリーズ。16年も『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が大ヒットし、年末公開の正編「エピソード8」の正式タイトルが『最後のジェダイ』に決定するなど、話題には事欠きません。他にもアメリカのディズニー・ワールドに建設中の「スター・ウォーズ・ランド」の進捗状況が公開されたり、日本ではANAの「STAR WARSプロジェクト」で特別塗装機のC-3POジェットが就航するなど、毎月のようにトピックが発表。シリーズの動向を、世界中が注目していることが良く分かる2年でもありました。

そんな中、出版された『スター・ウォーズ 制作現場日誌 ―エピソード1~6ー CREATING THE WORLDS OF STAR WARS 365 DAYS』(玄光社)は、シリーズの原点ともいえる6部作を365シーンに分け、その製作現場を振り返っていくブ厚い写真集。掲載されているのはキャラクター造形の工程、コンセプトアートや小道具のディテールからミニチュアセットの制作過程、巨大なセットのパノラマショットなどなどの貴重なメイキング写真。誰もが知っている、あの名シーン製作の舞台裏を追体験することができるわけです。

著者は、ILMの現場を仕切っていたVFXスーパーバイザーの、ジョン・ノール(Photoshopの生みの親!)。ルーカスの片腕の彼がルーカス・フィルムのアーカイブだけではなく、スタッフたちの個人的スナップまでを収集し、生みの親ジョージ・ルーカスに取材したメイキング本の決定版といえます。強度のスター・ウォーズマニアでも、初めて見るヴィジュアルがズラリと並んでいるのは、この本ならではないでしょうか。

長年に渡って人気を保ち続けてきた「スター・ウォーズ」シリーズは、各世代に、いろいろな思い出も残してきました。そんな個人的な記憶をたどりながら、年末の「エピソード8」の公開の日まで、743ページにも及ぶ膨大な資料を1ページ1ページ、丹念に読んでいくのも一興かも。この本の中には、映像史的価値だけではなく、個人的な歴史もたっぷり詰まっているはずです。

使用したミニチュアに囲まれる若き日のルーカス監督。ページをめくるたびに驚きがあります。

ファンにとっては懐かしいさまざまな写真も。読後、再びシリーズを観直したくなることうけあいです。

スター・ウォーズ 制作現場日誌 ―エピソード1~6ー CREATING THE WORLDS OF STAR WARS 365 DAYS

発刊:玄光社
著:ジョン・ノール  翻訳:富原まさ江
定価:¥3,996