ところ変われば生活必需品も変わる。行列のできた意外な店とは?【コロナと闘う世界の都市から】

  • 文:ユイ キヨミ

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AMSTERDAMアムステルダム

ところ変われば生活必需品も変わる。行列のできた意外な店とは?【コロナと闘う世界の都市から】

文: ユイ キヨミ

アムステルダム市内のコーヒーショップにも、長蛇の列ができた。オランダ全土に約570軒、アムス市内には約160軒のコーヒーショップがある。 photograph by Kiyomi Yui

買い置きがないと困るものは人それぞれ。ソフトドラッグが合法のオランダでは、マリファナもそのひとつ、という人も大勢いる。

ロックダウンに先立ち、オランダ政府が「本日18時より、すべての飲食店の営業を禁止する」と発表したのは、2020年3月15日の17時30分のこと。その直後から、「この行列はなに?」と全国で続々とSNSに投稿されたのが、ソフトドラッグの販売店でもある「コーヒーショップ」にできた行列の写真だった。

首相自ら「買いだめはするな」と国民に訴え続ける中でのまさか!の現象は、国営放送のニュースでも報道されたほど。そこで流れた映像の中には、「友だちが『ストックは十分?』と連絡をくれたので、急いで買いに来ました」と、悪びれず取材に答える若者の姿が。その言葉に、ここはオランダ!と実感する。