オザケン初の絵本を今年のハロウィーンのお供に! 期間限定ショップも伊勢丹で開催中です。

  • 文:山下紫陽

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ハロウィーンが身近に感じられるようになる、大人と子どものための絵本『アイスクリームが溶けてしまう前に(家族のハロウィーンのための連作)』。

2017年2月に19年ぶりのシングル『流動体について』をリリースし、本格的に音楽シーンに復帰。フジロックフェスティバルに初出演したり、SEKAI NO OWARIとのコラボシングル『フクロウの声が聞こえる』を発表したりと、活発な動きを見せている小沢健二。なかでも驚きをもって迎えられたのが、初めての絵本『アイスクリームが溶けてしまう前に (家族のハロウィーンのための連作) 』が福音館書店から上梓されたことです。写真家のエリザベス・コールと結婚してふたりの子どもの親となり、日米を拠点に暮らす小沢が、アメリカでのハロウィーンの楽しまれ方を紹介。さらに家族で過ごすかけがえのない時間や子どもの成長のことなどを描いた、楽しい一冊となっています。

この本の著者の名義は「小沢健二と日米恐怖学会」。小沢に加え、ハイ・スタンダードをはじめPizza of Death レコーズの装幀で知られるイラストレーターのダイスケ・ホンゴリアン、写真家のエリザベス・コール、ファッション・ディレクターの白山春久、そして「不明数の怪物たち」で構成される団体で、「楽しい恐怖、心躍る恐怖を提唱し、嫌になっちゃうような恐怖、お先真っ暗な恐怖に対抗する」のだそう。いたずらっぽい表情をした子どもたちが、魔女やミイラ男などの衣装に身を包んだ姿を描いたホンゴリアンの絵は、ハロウィーンの楽しい雰囲気にぴったりです。小沢の文体も小気味よいリズムを刻んでいて、2017年10月5日に放映されたNHKの音楽番組「SONGS」で披露された彼の朗読のトーンを彷彿させます。ハロウィーンの日にバングラディシュから引っ越して来た女性を、怪物たちが恐怖の底に突き落とすエピソードなどを通して、瞬く間に過ぎて行く親子の時間の儚さとかけがえのなさを描き出すあたりは、まさに小沢の真骨頂。かつて子どもだった大人も楽しめる、これまでになかったハロウィーンの本と言えそうです。

さらに、10月18日(水)から10月31日(火)まで、伊勢丹新宿店「TOKYO解放区」にてこの本の世界を再現した期間限定ショップもオープン。ハロウィーンの合言葉「チュリッカ・チュリー!(Trick or treat!)」と書かれたトートバッグ、表紙のイラストがプリントされた小沢自身も愛用中だという股引(ロングジョン)やマグカップなどのオリジナルアイテムが多数登場するので、こちらもぜひチェックしてみてください。

絵本を読むとアメリカのハロウィーンのことがよくわかります。巻末には、守本勝英が撮影した、エリザベス・コールの手によるハロウィーンの衣装を身に着けた子どもたちの写真も掲載されています。

『アイスクリームが溶けてしまう前に』に登場する男の子、ロックの柄をプリントした「ヒコーキコー ロングジョン 2017-2018」¥10,260(税込)。小沢自身が選んだこだわりのコットンで、自分用に作ったロングジョン(股引)の第二弾。女性も履けるよう前とじのデザインになっています。

3つ並べるとハロウィーンのオバケたちが行進しているように見える「ハロウィーン行進マグカップ」。左から、ブラック隊・オレンジ隊・ブルー隊。各¥2,160(税込)

『アイスクリームが溶けてしまう前に(家族のハロウィーンのための連作)』
著者:小沢健二と日米恐怖学会
出版社:福音館書店
定価:¥1,512(税込)

『アイスクリームが溶けてしまう前に~小沢健二と日米恐怖学会のTOKYO解放区~』
期間限定ショップ

開催期間:2017年10月18日(水)~10月31日(火)
開催場所:伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区
東京都新宿区新宿3-14−1
TEL:03-3352-1111(大代表)
開催時間:10時30分〜20時
無休
http://isetanparknet.com/news_event/171004-kenjiozawa.html