ことばについて考えてみませんか? 詩人 大岡信の業績を辿る展示が開催中。

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    画像提供:大岡信ことば館

    日本語を愛した詩人であり、批評家でもある大岡信さんの展示会が世田谷文学館で開催中です。彼は歌人の大岡博を父にもち、古今の詩歌に造詣が深く、ことばの壁を超えて国外の詩人とも「連詩」という新たな試みを行うなど、ことばの可能性の開拓に貢献した人物。生まれ故郷の静岡県三島市には、彼の名前を冠した「大岡信ことば館」という施設もあり、その功績の大きさが窺えます。

    美術や音楽、映画や演劇、身体表現といった芸術全般を、人が生きる中で発する「ことば」ととらえ、さまざまな角度から日本語の可能性を見出し、自身の瑞々しい感性でその感動を、想いを表現しました。鮮烈にうごめく、生き生きと切り取られたことばが紡ぐ作品はいまなお多くの人を惹きつけてやみません。

    本展では、そんな彼の詩の業績を、詩稿、創作ノートなど貴重な資料で掘り下げ、私たちに「詩」との親しみやすいかたちを示します。大岡さんと交流のある詩人、批評家が講座や対談を開き、多くの人にことばとはなにか?を問いかけた本展示の会期もあとわずか。ぜひこの週末は躍動する彼のことばに会いに行ってみませんか。(Pen編集部)

    加納光於、大岡信『アラットの船あるいは空蜜』No.1(1971 ~72 年)個人蔵

    「詩人・大岡信展」
    開催期間:10月10日(土)~12月6日(日)
    世田谷文学館
    世田谷区南烏山1-10-10
    開館時間:10時~18時
    休館日:月曜日
    観覧料:一般800(640)円、65歳以上・大学・高校生600(480)円、小・中学生300(240)円
    ※( )内は20名以上の団体割引料金
    TEL 03-5374-9111
    http://www.setabun.or.jp