懐かしい一冊に再会、新しい一冊を発見! 絵本の老舗・偕成社の創立80周年展にご注目を。

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    大人でも見たことのあるなつかしいキャラクターたちがいっぱいです。

    最近、絵本の「大人ファン」が増えています。大人ファンは、自分が子どもの頃に読んだ絵本を懐かしんでいるだけではありません。日ごろの疲れた心の癒しを求めたり、自分に本を読み聞かせてくれた大人と同じ年齢の視点から、新たな物語を読み取ったり。絵本を美術作品として鑑賞するという楽しみ方をする人もいます。

    今年、創立80周年を迎える児童書の老舗出版社・偕成社が、4月29日からふたつの展覧会を開催します。「偕成社 創立80周年展 – 子どもの本とあゆんだ80年」では、1960年~2000年代に出版してきた多くの書籍、その原画や生原稿を展示、同社の歴史を俯瞰します。

    「ノンタン40周年」のコーナーでは、ノンタン誕生の秘密や、絵本原画・原稿、作者ゆかりの品々を紹介。今年90歳を迎えた絵本作家かこさとし氏の「おめでとう!かこさとしさん90歳」コーナーでは、『からすのパンやさん』『どろぼうがっこう』などの複製原画、創作の原点に焦点を当てた映像なども上映します。海外の作家エリック・カール氏の代表作「はらぺこあおむし」の日本刊行40周年のコーナーも注目、会期は5月15日(日)までです。

    また、同じ会場の6階で開かれる「偕成社のロングセラー絵本原画展」は、1970~1990年代を代表するロングセラー絵本の原画を展示。1970年の『はけたよはけたよ 』、96年の『ピン・ポン・バス』、98年の『ともだちや』、99年の『よるくま』などなど、タイトルを聞いただけで懐かしくなってしまう絵本が大集合。こちらの会期は5月31日(火)までです。

    会期に合わせて、今村正樹・偕成社社長の記念トーク「子どもの本とあゆんだ80年」(4月28日/木)や、「世界のともだち」シリーズ『パレスチナ』『イスラエル』の著者、写真家・村田信一氏のトークショーなども開催されます(参加費無料/要電話予約)。

    子どもの頃に大好きだった絵本に再会できる、この展覧会は、かつて子どもだった自分の原点を見つめ直す機会になるかも。もちろん、自分の知らなかった新たな一冊に出合えるのも楽しみ。絵本の大人ファンが、また増えてしまうかもしれませんね。(幕田けいた)

    「偕成社 創立80周年展 – 子どもの本とあゆんだ80年」

    開催期間:4月29日(金・祝)~5月15日(日)
    開催時間:10時~19時(最終日の閉場は17時入場は閉場の30分前まで)
    開催場所:銀座・教文館ビル 9階ウェンライトホール
    東京都中央区銀座4-5-1 
    無料

    「偕成社のロングセラー絵本原画展」

    開催期間:4月29日(金・祝)~5月31日(火)
    開催場所:銀座・教文館ビル 6階 ナルニアホール
    開催時間:10時~20時
    無料
    www.kaiseisha.co.jp/special/80th/


    ■関連イベント

    「世界のともだち」完結記念トーク(1)
    村田信一(写真家)「ぼくが通った『パレスチナ』と『イスラエル』」
    開催期間:5月7日(土)14時~15時30分 
    開催場所:教文館6階 ナルニアホール 
    定員:40名 
    無料

    「世界のともだち」完結記念トーク(2)
    島本脩二(編集長)× 森枝卓士(写真家)「取材裏話・『ミャンマー』ができるまで」
    開催期間:5月15日(日)14時~15時30分
    開催場所:教文館6階 ナルニアホール 
    定員:40名 
    参加費:無料

    ※関連イベントのお申し込み方法

    4月4日(月)受付開始。お電話にて、教文館ナルニア国
    (TEL 03-3563-0730 10時~20時)までお申し込みください。先着順。