特別展『明治のこころ―モースが見た庶民のくらし―』、江戸東京博物館で開催します。

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    明治初期の銀座。モースの収集品のなかには当時の貴重な写真が含まれる。

    両国の江戸東京博物館で、開館20周年記念特別展『明治のこころ―モースが見た庶民のくらし―』が、9月14日から開かれます。

    「モースが大森貝塚を発見(1877年)」というのは、学校の歴史の授業で誰もが習う内容で、日本の考古学の黎明となった出来事。
    でも、そのアメリカ人学者エドワード・モースが東大教授などを務めた計4年の来日期間に、日本の陶器や生活の品々を大量に収集していた、ということはあまり知られてきませんでした。モースがアメリカに持ち帰った日本人の暮らしにかかわる数万点規模の「モース・コレクション」は、マサチューセッツ州セイラム市にあるピーボディー・エセックス博物館に収蔵されています。

    さらにモースのもう一つのコレクション、「モース日本陶器コレクション」の全5000点はボストン美術館にあります。今回の展覧会はその2つのコレクションから選び抜かれた320点が、母国日本で展示される画期的なもの。約140年前の失われた明治の日常を、アメリカで保管されていた資料から知るこの展覧会、生活史に興味のある方、当時のデザインに関心のある方には必見の催しです!(Pen編集部)

    左上から時計周りに、瓶入り砂糖菓子(1880年頃、新杵製)、缶入りの海苔(1885年頃、山形屋製)、鏡付き団扇、生き人形「甲冑武士」。モースが集めた生活に密着した品々。

    エドワード・シルベスター・モース。大森貝塚の発見者として知られる学者(考古学者ではなく貝類を専門とする動物学者)で、日本の陶器や生活用具など数万点のコレクションを残した。 (資料写真はいずれもPEM Collection)

    江戸東京博物館 開館20周年記念特別展
    『明治のこころ―モースが見た庶民のくらし―』

    会場:江戸東京博物館 1階展示室
    東京都墨田区横網1-4-1
    会期:9月14日~12月8日
    TEL:03-3626-9974(代表)
    開館時間: 9時30分~17時30分(9月28日(土)までは、土曜日は21時まで。10月5日(土)からは、土曜日は19時30分まで) ※入館は閉館30分前まで。
    休館日:月(9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)
    料金:一般¥1,300