激アツの恋愛ストーリーが話題、モデルや俳優もこなすドラマーKaito

  • 撮影:高木康行
  • 文:佐野慎悟

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vol.01

激アツの恋愛ストーリーが話題、モデルや俳優もこなすドラマーKaito

撮影:高木康行 文:佐野慎悟

久しぶりに母校の最寄り駅へと降り立ったKaitoさん。中学時代から6年間ほぼ毎日通った通学路は、なんでもない風景の中にもたくさんの思い出が詰まっている。

取材対象のありのままの素顔に触れるべく、親密な距離感での取材スタイルを持ち味としていた「♯バズ美女」は、3月の緊急事態宣言発令以降は取材の自粛を続けていた。しかしこのたびついに、性別や年齢を問わずあらゆる分野で“バズってるピーポー(People)”にフォーカスを当てる新連載「バズピ」として、リニューアルを遂げた。

第1回のゲストとして登場する記念すべき「バズピ」第1号は、ロックバンド「インナージャーニー」のドラマーで、今年3月に高校を卒業したばかりのKaito(カイト)さんだ。ここ最近はバンド活動だけにとどまらず、モデルや俳優としてもぐんぐんと活躍の場を広げており、恋愛リアリティドラマの『オオカミくんには騙されない』出演時には、ヒリヒリするような激アツの恋愛ストーリーで視聴者の心をワシ掴みにした。

高校を卒業してからまだ1年と経ってはいないが、日々加速度的な成長を続けているKaitoさんを、ふたたび母校の通学路へと連れ出して、自身の“これまで”と”これから”について考えてもらった。


──通っていた高校はどんなところでしたか?

Kaito:僕は幼稚園から高校まで和光学園に通っていて、幼稚園と小学校は世田谷区、中学と高校は町田市の校舎でした。和光は自主性を重んじる自由な校風で、学年は違いますが、バンドメンバーともここで出会いました。


──高校のあるエリアはどんなところでしたか?

Kaito:子どもの頃から都会の喧騒があまり好きではなかったので、緑豊かで、ゆったりとした雰囲気の街にある学校に通えて、とても嬉しかったです。

改札を出ると、その場に佇んで懐かしい街の風景をしばらく眺めるKaitoさん。和光学園には私服で通っていたため、制服への憧れが強いのだとか。

ほろ苦い思い出もある、歩いて通った川沿いの通学路。

車体の横にブルーのラインが入った小田急小田原線は、Kaitoさんにとってはいちばん馴染み深くて、ノスタルジックな気分にさせる電車。

──高校にはどのように通ってましたか?

Kaito:最寄りの鶴川駅から歩いて通っていました。バスも出ていますが、歩くのが好きなので。でも定期券が切れた時は、自宅から1時間半かけて自転車で通っていたこともありました。


──寄り道スポットは?

Kaito:鶴見川沿いにある岡上けやき公園、鶴川駅の家系ラーメン大岡家、ガスト……。岡上けやき公園は友達と音楽を流しながら雑談したり、当時の彼女とデートしたり。そのあとニンニクをたっぷり入れた家系ラーメンを食べてから帰るのが、僕の鉄板のコースです。

朝の登校は、音楽を聴きながらひとりで歩いていくのが好きだったKaitoさん。反対に帰り道は、友達とゆっくりと寄り道をしながら、くだらない話をするのがなによりも楽しかったとか。

鶴見川沿いの道は遊歩道になっていて、友達とふざけながら並んで帰るのには最適なルート。川を眺めながら、ゆっくりと時間が流れていく感じが好きだと語る。

──クラスメイトにアイドルがいたって本当?

Kaito:和光には僕も含め、音楽活動や芸能活動をしている生徒が多いんですが、僕のクラスにも「つりビット」というアイドルグループの小西杏優ちゃんがいました。僕のYouTubeチャンネルでも話したんですが、高校の2年間ぐらいはそのグループのライブはもちろん、リリースイベントを観に神戸に行ったり、ほぼ追っかけ状態でドルオタをしていました。


──毎日会えるクラスメイトの追っかけをするなんて……。かなり複雑ですね。

Kaito:でも在学中はあまり話したことがないんです。超プライベートな学校生活の空間に自分のファンがいるなんて、ただのプレッシャーじゃないですか。卒業して、僕も芸能活動を本格的に始めてから、やっと話すようになりました。

演技はまだ始めたばかりだが、これからしっかりと勉強をして、力を入れていきたい分野。YouTubeチャンネルはラジオ感覚の雑談が多く、たまにドラムの練習風景などもアップされる。

「僕は僕以外の誰でもないから、僕の正解は僕の中にしかないはず」

下校途中にある小田原線の高架下は、音楽を流しながら友達とたむろしていたスポット。ここは和光生の間では心霊系の都市伝説が噂されていたり、定番のデートスポットだったりと、なにかと馴染みの深い場所。

──ドラムを始めたきっかけは?

Kaito:中学時代まではサッカー選手になりたかったんですが、その目標が揺らいでいたタイミングに、ワンオクロックのライブ映像を観て衝撃を受けたんです。ボーカルやギタリストが目立つのはもちろんですが、僕が驚いたのは、ドラマーってこんなに表現ができて、かっこいいんだってことです。やっぱりサッカーをやっていたからなのか、全身を使って表現をするドラムが、いちばん性に合っている気がしています。


──バンド活動以外にも、演技やモデル活動、YouTubeなど、活動の幅が広いですね。

Kaito:僕は自分のファンや視聴者の方に、19歳のひとりの若者がいろんなことにぶつかって、失敗して、葛藤して、ときには成功するといった姿を見て、少しでも勇気をもってもらえたら嬉しいなと思っています。もちろん最初からひとつの道を極めていく姿はかっこいいですが、将来なにをやるにしても、若いうちにいろいろな経験を積んで、いっぱい失敗して、いっぱい学んだ方が、絶対に後の糧になると思うんです。

小田原線の高架下を抜けると、岡上けやき公園の遊歩道が自然豊かな川沿いに広がる。この日は野生のカモやカワセミが見られた。

通学路をゆっくりと歩きながら、いろんな思い出話を聞かせてくれたKaitoさん。取材班のスタミナが切れ始めたところで、ようやく6年間通った母校に到着。

──りのままの姿を見せることは怖くないですか?

Kaito:世間ではアーティストとか芸能人っていうと、遠い存在とか、特別な存在とか思われがちですよね。でもみんな自分たちと同じ人間だし、かっこいいところもあればダサいところもある。強いところもあれば弱いところもある。芸能人に限らず、最近世間の評価や飛び交う言葉にプレッシャーを感じている人も多いだけに、ありのままの姿を伝え、受け入れてもらうということは、とても重要なことだと思っています。


──憧れの人物はいますか?

Kaito:誰かに憧れたり、生き方を真似したり、人に影響を受けることはあまりないですね。その人はその人の人生を歩んでいるからこそかっこいいのであって、それを真似しても自分がかっこいいことにはなりません。僕は僕以外の誰でもないから、僕の正解は僕の中にしかないはず。そういう考えかたは、これからもブレずにもち続けていきたいと思っています。

Kaito(カイト)
2001年、東京都生まれ。高校在学中に在校生同士でロックバンド「インナージャーニー」を結成。2020年8月にスタートしたAbemaTVの恋愛リアリティドラマ『オオカミくんには騙されない』に出演し、その甘いマスクと優しさ溢れる人柄が話題に。今後はモデルや俳優としての活動にも期待が集まる。12月9日(水)にはインナージャーニーの1st EP『片手に花束を』がリリースされる。