キアヌとチャドの信頼関係が、第3作をパワーアップさせた。

『ジョン・ウィック:パラベラム』

チャド・スタエルスキ

キアヌとチャドの信頼関係が、第3作をパワーアップさせた。

清水久美子 映画ライター

引退していた元殺し屋が愛犬を奪われ、ロシアンマフィアを壊滅させる第一弾、再び裏世界へと引き戻される『チャプター2』に続き、人気シリーズが帰ってきた。ジョン・ウィックの旧友という新キャラクターをハル・ベリーが演じている。 ®, TM & © 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. 

キアヌ・リーブスが伝説の殺し屋ジョン・ウィックに扮する大ヒットシリーズの第3弾。全米興行収入を見ると、第2作が第1作の倍、最新作はさらにその倍という、シリーズものにしては珍しくどんどん人気が増している。それは、本作の最大の魅力であるアクションがシリーズを追うごとに激しさを増していることが大きな理由だろう。

キアヌは『スピード』や『マトリックス』シリーズでアクションスターの座に君臨し、50代にしてジョン・ウィックという新たな当たり役を得た。現在55歳の彼は、最新作でパワーアップしたアクションの数々を披露。これまでの拳銃を使った格闘術「銃(ガン)・フー」、クルマを使った「車(カー)・フー」に続き、今回は馬上で敵と戦う「馬(マー)・フー」などに挑戦。黒いスーツに身を包み、刀やナイフを操る姿にシビレずにはいられない!

3作すべての監督を務めるのは、スタントマン出身のチャド・スタエルスキ。彼は『マトリックス』や『コンスタンティン』などでキアヌのスタントダブルを担当し、『ジョン・ウィック』で監督デビュー。ふたりは長い付き合いの親しい間柄だが、俳優とスタントマンの友情といえば『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが演じた役柄を連想させる。現実世界でスタントマンだったチャドが盟友キアヌの主演シリーズの監督になったことに心を揺さぶられる。キアヌはチャドが監督だからこそ危険なアクションに挑めるのだろう。

ジョン・ウィックが世界中の暗殺者から命を狙われ逃亡者となる第3作。しだいに明らかになる主人公の過去や、闇の組織との全面抗争を描くストーリーも面白いが、キアヌとチャドの関係に思いを馳せながら華麗なアクションを堪能するのがいちばんの楽しみ方、ぜひお薦めしたい。

『ジョン・ウィック:パラベラム』
監督/チャド・スタエルスキ
出演/キアヌ・リーブス、ハル・ベリー、イアン・マクシェーンほか
 2019年 アメリカ映画 2時間11分 10月4日よりTOHOシネマズ 日比谷ほかにて公開。
http://johnwick.jp/

キアヌとチャドの信頼関係が、第3作をパワーアップさせた。

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