「安楽死」を決断した母との、最後の晩餐が教えるもの『ブラックバード 家...

「安楽死」を決断した母との、最後の晩餐が教えるもの『ブラックバード 家族が家族であるうちに』

文:細谷美香

© 2019 BLACK BIRD PRODUCTIONS, INC ALL RIGHTS RESERVED

【Penが選んだ、今月の観るべき1本】

医師である夫と、病気の進行により自由に身体が動かせなくなってきた妻リリーが暮らす、美しい海辺の家。安楽死を決意したリリーと最後の団らんをするために、長女一家と、しばらく連絡がつかなかった次女と恋人、リリーの親友がやってくる。スーザン・サランドンら実力派俳優の競演でデンマーク映画をリメイク。母の決断で家族の秘密と綻びがあらわになっていく過程が、スリリングに描かれる。愛する人の命の終わりを見つめる家族の戸惑いと衝突を通して、生きる意味を問いかける人間ドラマだ。



資本主義が生んだモンスターと、格差社会とをまざまざと暴く『グリード ファストファッション帝国の真実』

映画『マ・レイニーのブラックボトム』は、ブルースの母の胆力と黒人ミュージシャンの心意気を衣装でも表現した傑作

恋愛映画の名手ホン・サンス監督による、結婚と愛をめぐる会話劇『逃げた女』

『ブラックバード 家族が家族であるうちに』
監督/ロジャー・ミッシェル 出演/スーザン・サランドン、ケイト・ウィンスレットほか
2019年 アメリカ・イギリス合作映画 1時間37分 6月11日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開。
https://blackbird.ayapro.ne.jp/

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