独自路線で地域に根付く、独立系書店が増加の兆し。
LONDON ロンドン

独自路線で地域に根付く、独立系書店が増加の兆し。

文:宮田華子

ブリクストンにある独立系専門書店のひとつで、児童書が専門の「ラウンド・テーブル・ブックス」。photo: © Round Table Books

ラウンド・テーブル・ブックスの共同創業者、エイミー・フェローン(右)と店員のレイラ・アビー(左)。www.roundtablebooks.co.uk  photograph by Hanako Miyata

日本同様、イギリスでも独立系書店が直面している状況は厳しい。1995年の全盛期には全英で1894店あったが、大型書店やオンライン書店に押され、20年以上にわたりその数は減少していた。しかしここ数年、わずかではあるが店舗数が上昇。本好きを喜ばせている。
書店の約95%が加入している「書籍販売店協会(Booksellers Association)」によると、2016年には同協会加盟の独立系書店数は867店まで落ち込んだ。しかし翌17年から上昇に転換し、19年には890店に。これは各書店が近隣地域で好まれる本の傾向を把握し、独自の特色を打ち出しているからだ。気軽に立ち寄れる憩いの場として、地域に根付く独立系書店に今後も期待したい。

独自路線で地域に根付く、独立系書店が増加の兆し。