世界遺産・高野山金剛峯寺に奉納する千住博の新作を、世界に先駆け初公開! 

  • 文:脇本暁子

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展示作品から(以下同)。高野山金剛峯寺襖絵 『瀧図』(部分)2018年  高野山金剛峯寺所蔵

ニューヨークを拠点に制作活動している日本画の大家、千住博。1995年には、第46回ヴェネチア・ビエンナーレ絵画部門で東洋人初の名誉賞受賞を成し遂げ、その後もニューヨークのメトロポリタン美術館で常設展示されたり、海外での個展も開催したりと国際的に活躍する一方、千利休の菩提寺として有名な京都の大徳寺聚光院や奈良の薬師寺東院堂など、歴史的な名刹にも襖絵作品を奉納しています。

2015年には、世界遺産である高野山金剛峯寺の開創1200年となる節目の年に、千住が襖絵と床の間からなる障壁画を奉納することが決定。その制作をニューヨークで続けていましたが、その作品が今年いよいよ完成。6月9日から富山県美術館で開催される『高野山金剛峯寺 襖絵完成記念 千住博展』で、世界に先駆けて公開されます。

本展では、千住博の画業40余年の集大成として、これまでの主要作品とともに、高野山金剛峯寺大主殿 囲炉裏の間、茶の間に奉納する渾身の障壁画(襖絵、床の間)44面すべてが初公開されるとのことなので、期待が高まります。

1000年前から、天然の鉱物を砕いて粉にした岩絵具で描かれてきた日本画。その日本画の新しい可能性を常に模索し、作品に昇華している千住博の世界観を、ぜひ間近でご覧ください。

高野山金剛峯寺襖絵 『断崖図』(部分)2018年 高野山金剛峯寺所蔵

『三春の瀧桜』 2013年 軽井沢千住博美術館所蔵

『高野山金剛峯寺 襖絵完成記念 千住博展』

開催期間:2018年6月9日(土)〜7月29日(日)
開催場所:富山県美術館
富山県富山市木場町3-20
TEL:076-431-2711
開館時間:9時30分〜18時 ※入館は17時30分まで
休館日:水、7月17日(火)
料金:一般¥1,300(税込)
http://tad-toyama.jp/exhibition-event/4348