注目の現代美術家、サイモン・フジワラ初個展が東京オペラシティアートギャラリーで。

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    《レベッカ》2012 Ishikawa Collection, Okayama imagineeringでの展示風景、
    2014 photo:koji Ishii courtesy of the artist and TARO NASU

    《驚くべき獣たち》2015 courtesy of Marian Goodman Gallery,
    Paris courtesy of the artist and TARO NASU

    秦の始皇帝の墓に副葬された兵馬俑を想起させる100体の少女の彫像。これはロンドンで起こった暴動に参加したことで、液晶モニターの製造工場に送られた少女をかたどったアート作品です。制作したのはベルリン在住のサイモン・フジワラ。33歳の若手ながら2010年にはカルティエ・アワードを受賞し、12年にはイギリスのテート・セントアイヴスで大規模回顧展が開催されるなど、今もっとも注目を集める現代美術家のひとりです。彼にとって母国での展覧会であり、美術館での待望の初個展「サイモン・フジワラ ホワイトデー」が、1月16日から3月27日まで東京オペラシティ アートギャラリーで開催されています。1982年、ロンドンで日本人の父とイギリス人の母との間に生まれたフジワラは、幼少期を世界各地で過ごし、自分の常識が隣の人と同じとは限らない異なる価値観のなかで育ちました。そんなバックグラウンドを持つ彼は「あたりまえ」なことに疑問を投げかけるセンセーショナルな作品で世に問いかけます。高級毛皮のコートの毛を刈り、皮を継ぎ合わせてつくる『驚くべき獣たち』や幼少期に離別した父との再会を題材に事実とフィクションを巧みに織り交ぜた『再会のための予行演習(陶芸の父)』など。多様性と混迷を増すこの時代に、ぜひ観てほしい展覧会です。(Pen編集部)

    《再会のための予行練習(陶芸の父)》2011/2013
    Ishikawa Collection, Okayama
    courtesy of Dvir Gallery
    courtesy of the artist and TARO NASU

    サイモン・フジワラ ホワイトデー

    開催期間:~ 3月27日(日)
    開催場所:東京オペラシティ アートギャラリー
    東京都新宿西新宿3-20-2
    開館時間:11時~19時 (金・土は20時まで/いずれも最終入場は閉館30分前まで)
    休:月(祝日の場合は翌火曜日、ただし3月14日は開館)、2月14日(全館休館日)
    料:一般 ¥1,200
    問い合わせ先/TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
    http://www.operacity.jp/ag/exh184/