1969年創業の「サザコーヒー」は茨城が誇るコーヒー専門店。コロンビアに自社農園を構え、徳川慶喜が喫したコーヒーを再現するなど、意欲的な取り組みで知られています。ひたちなか市の本店にはギャラリーが併設され、コーヒー文化や茨城発の現代作家を紹介しています。
今回、そのギャラリー誕生の25周年記念として、画家・茅根賢二さんの個展が開催されます。茅根さんは1986年生まれ。筑波大学大学院で洋画を学び作家活動に入りました。自らが遭遇した光と影が溶け合うようなシーンを写真に記録し、その記憶をもとに強い濃淡で絵画として表現する若手アーティストです。今回展示されるのは、100号から4号までのサイズの、大小合わせて約10数点。ほとんどが新作となります。
茅根さんは今回の展示についてこう語っています。
「僕は“記憶”を描くために“記録を見るという行為”を描いています。 それによって記録から再生される記憶の映像を留めているんです。しかし、いったん絵画として描かれてしまえば僕の記憶とは無関係に、観る人にとっては新たな意味が生まれていきます。それが僕にとって非常に面白い体験なんです」
会期は6月24日から7月3日。薫り高いコーヒーとともにファインアートに浸ってください。