江戸東京博物館で開催中の『幕末の江戸城大奥』展で、華やかな「大奥」に感嘆する。

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    『千代田之大奥 節分』(展示期間:10月29日~11月17日)。
    公益財団法人德川記念財団蔵

    江戸城の本丸御殿は幕政の中心である「表」と、将軍とその家族が生活する「奥」に分けられます。この「奥」の最奥に位置するのが「大奥」。将軍がその正室である御台所(みだいどころ)とともに世子を養育していく場でした。その基礎が確立したのは6代将軍徳川家宣の頃とされています。
    その大奥をテーマとする企画展『幕末の江戸城大奥』が、江戸東京博物館で開催中です。この展覧会では、公益財団法人德川記念財団が所蔵する御台所や将軍生母のゆかりの品を中心に大奥に関連した計91点を展示し、宮家や公家、武家などさまざまな身分の出身である彼女たちの暮らしの実像を解き明かします。有名なところでは薩摩藩島津家で生まれて13代将軍の家定の正室となった天璋院(NHK大河ドラマの篤姫です)や、幕末に皇女として生まれ、14代将軍家茂に嫁いだ静寛院宮(和宮)の衣裳や身の回りの調度品なども展示されます。当時の豪華絢爛な品々を眺めて、当時の大奥での生活を想像してみてはいかがでしょうか? (Pen編集部)

    伝和宮(静寛院宮)所用 の『振袖帷子 黒紅麻地雲立涌牡丹梅葵文様』(展示期間:11月12日~11月24日)。
    公益財団法人德川記念財団蔵

    天璋院所用の敷物『茵(しとね) 白綸子地筥牡丹唐草文縁錦』。
    公益財団法人德川記念財団蔵

    企画展『幕末の江戸城大奥』

    10月29日~12月8日
    東京都江戸東京博物館
    東京都墨田区横網1-4-1
    TEL:03-3626-9974
    開館時間:9時30分~17時30分(火~日)
    (入館は閉館の30分前まで)
    休館日:月(ただし11月4日は開館、翌5日が休館)
    料金:一般¥600円
    ※一部展示の入れ替えあり。